いまどしんじゅう【今戸心中】
広津柳浪(ひろつりゅうろう)の小説。明治29年(1896)発表。愛人と別れた遊女が、嫌いぬいた男と今戸河岸で心中するまでの、女心の機微を描く。
いまど‐にんぎょう【今戸人形】
今戸焼の人形。キツネ・タヌキ・女郎などをかたどった小形の人形。
いまど‐やき【今戸焼】
1 今戸で産した焼き物。天正年間(1573〜1592)に始まるといわれ、素焼きを主とし、日用雑器・瓦や人形などの玩具も作った。 2 《今戸人形の顔から》不器量のたとえ。「自分の面(つら)あ—の狸...
いま‐なお【今猶/今尚】
[副]以前の状態が現在も続いているさま。「江戸情緒を—残す地区」
いまり‐やき【伊万里焼】
江戸初期から佐賀県有田地方で産する磁器の総称。主に有田焼をいう。伊万里港から積み出したのでこの名がある。寛永末ごろには日本の陶磁器生産の王座を占め、17世紀以降ヨーロッパにも輸出された。
いま‐わたり【今渡り】
江戸時代に入ってから舶来したこと。また、その織物や陶磁器など。新渡(しんと)。→古(こ)渡り →中(なか)渡り →後(のち)渡り
い‐もり【井守/蠑螈】
有尾目イモリ科の両生類。日本固有種。体長8〜13センチ。背面は黒褐色で、腹面は赤色に黒い斑紋がある。四肢は短くて、尾は大きく、左右に扁平。池・井戸などにすむ。あかはらいもり。あかはら。にほんいも...
い‐もん【倚門】
門戸に寄りかかること。門口に立つこと。
いよ‐すだれ【伊予簾】
1 伊予国上浮穴(かみうけな)郡露峰(つゆのみね)産の篠竹(しのだけ)で編んだ上等のすだれ。いよす。 2 名物の古瀬戸茶入れの銘。小堀遠州の命名による。 3 名物切の名。緞子(どんす)で、細かい...
いよ‐ぞめ【伊予染(め)】
染め文様の名。縞模様に濃淡をつけ、重ねた伊予簾(すだれ)2枚を透かしてできる木目のような文様に染めたもの。江戸時代、文化年間(1804〜1817)に流行した。