にんじょうかみふうせん【人情紙風船】
山中貞雄監督による映画の題名。昭和12年(1937)公開。江戸時代の貧しい長屋を舞台に市井の人々の暮らしを描く。出演、河原崎長十郎、霧立のぼるほか。
にんじょう‐ぼん【人情本】
江戸後期から明治初期まで行われた小説の一種。洒落本のあとを受けたもので、町人の恋愛・人情の葛藤などを描く。為永春水の「春色梅児誉美」などが代表作。中本(ちゅうぼん)。泣き本。
にんじん‐ざ【人参座】
江戸時代、幕府から薬用人参の専売特権を与えられた座。
にんそく‐よせば【人足寄場】
江戸幕府が幕臣長谷川平蔵の献策により設置した浮浪人収容所。寛政2年(1790)老中松平定信が無宿人や引き取り人のいない刑余者を江戸石川島に収容して生業を授けたのに始まる。常陸(ひたち)上郷村や長...
にんべつ‐あらため【人別改】
江戸時代の人口調査。初期には臨時的、部分的であったが、のち、宗門改と合わせて行われるようになり、享保11年(1726)以降は6年ごとに定期的に行われた。人改め。
にんべつ‐ちょう【人別帳】
江戸時代、人別改の帳簿。初期は、家畜・家屋なども記載。
ぬ【野】
1 《上代東国方言》「の(野)」に同じ。「千葉の—の児手柏(このてかしは)の含(ほほ)まれどあやにかなしみ置きて高来ぬ」〈万・四三八七〉 2 「の」の甲類音を表す万葉仮名とされる「努」「怒」「弩...
ぬけ‐に【抜け荷】
江戸時代、主として日本に来航したオランダ人・中国人との間で行われた密貿易のこと。出買い。抜け買い。
ぬけ‐ぶね【抜け船】
1 役目についている船を臨時に他の用に使うこと。また、その船。「—を急がせ」〈浮・一代男・五〉 2 江戸時代、鎖国の禁を犯して密貿易を行った船。
ぬけ‐まいり【抜け参り】
親や主人の許しを受けないで家を抜け出し、往来手形なしで伊勢参りに行くこと。江戸時代に流行し、黙認された。