うち‐すが・う【打ち次ふ】
[動ハ四] 1 力量などが同じくらいである。匹敵する。「中の君も、—・ひて、あてになまめかしう澄みたるさまは」〈源・紅梅〉 2 間を置かずに動作をする。引き続く。「皆同じ程、少し—・ひなどして出...
うち‐す・ぎる【打(ち)過ぎる】
[動ガ上一][文]うちす・ぐ[ガ上二] 1 打つ程度が過ぎる。「強く—・ぎて太鼓が破れる」 2 日数や時間が経過する。「日ごろは無音(ぶいん)に—・ぎ」 3 ある場所を通り過ぎる。「藤波の—・ぎ...
うち‐す・てる【打(ち)捨てる】
[動タ下一][文]うちす・つ[タ下二] 1 ㋐構わないでおく。ほったらかしにする。「この件は—・ててはおけない」 ㋑思いきって捨てる。「いとはしたなくて、蘆(あし)も—・てて逃げにけり」〈大和・...
うち‐そ【打ち麻】
打って柔らかくした麻(あさ)。「娘子(をとめ)らが績麻(うみを)の絡垜(たたり)—掛けうむ時なしに恋ひ渡るかも」〈万・二九九〇〉 [補説]一説に用例の原表記「打麻」を「うつそ」と読み、「全(うつ...
うち‐そ・う【打ち添ふ】
[動ハ四]付き添う。加わる。「おぼつかなく悲しきことの、—・ひて絶えぬを」〈源・若菜上〉 [動ハ下二]つけ加える。「幸ひに—・へて、なほあやしうめでたかりける人なりや」〈源・少女〉
うちそ‐やし【打ち麻やし】
[枕]《「やし」は間投助詞》麻(を)を績(う)む意から「をうみ」の略の「をみ」にかかる。「—麻績(をみ)の子ら」〈万・三七九一〉 [補説]用例の原表記「打十八為」を「うつそやし」と読む説もある。
うち‐そろ・う【打ち揃う】
[動ワ五(ハ四)]全部が一つにまとまる。きちんとそろう。「家族—・って出かける」
うちそ‐を【打ち麻を】
[枕]《「を」は間投助詞》「をみ」にかかる。うつそを。「—麻続王(をみのおほきみ)海人(あま)なれや」〈万・二三〉
うち‐たえ【打ち絶え】
[副]《動詞「うちたゆ」の連用形から》全く。ひたすら。「—御精進にて、朝夕つとめ行なはせ給ふ」〈増鏡・久米のさら山〉
うちたえ‐て【打ち絶えて】
[副](あとに打消しの語を伴って)全く。一向に。「—御湯などをだに御覧じいるることなくて」〈増鏡・藤衣〉