かき‐だ・す【掻き出す】
[動サ五(四)] 1 手や道具でかいて外に出す。かいだす。「船底の水を—・す」 2 かきはじめる。「かゆいところを—・す」
かき‐ちしゃ【掻き萵苣】
チシャの栽培品種。茎が長く伸び、結球しない。下葉を掻き取って収穫する。チマサンチュ。
かき‐ちら・す【掻き散らす】
[動サ五(四)] 1 勢いよく散らす。「くもの子を—・すように逃げてしまった」 2 手などの先であちこちひっかく。「せはしげに櫛(くし)でかしらを—・し/凡兆」〈猿蓑〉
かき‐つ・く【掻き付く】
[動カ五(四)] 1 しっかりと取りつく。とびつく。「マルという犬が、黒毛の尻尾(しっぽ)を振って、いきなり岸本へ—・いた」〈藤村・春〉 2 頼りとしてすがりつく。「いとど—・かむ方なく、悲し...
かき‐つくろ・う【掻き繕ふ】
[動ハ四]形よく整える。体裁よくする。かいつくろう。「御髪(ぐし)—・ひなどし給ひて」〈源・若紫〉
かき‐つ・む【掻き集む】
[動マ下二]いろいろと寄せ集める。かき集める。「—・めて昔恋しき雪もよに」〈源・朝顔〉
かき‐つら・ぬ【掻き連ぬ】
[動ナ下二]次から次へと並べる。並べつらねる。「心憂さを—・ね、涙も落ちぬばかり思ひ続けられて」〈源・東屋〉
かき‐な【掻き菜】
アブラナ科の越年草。春に伸びる若い茎を掻き取り、食用とする。あくが少なく歯ごたえがよい。北関東を中心に栽培される。
かき‐な・す【掻き鳴す】
[動サ四]かき鳴らす。「秋風に—・す琴の声にさへはかなく人の恋しかるらむ」〈古今・恋二〉
かき‐なで【掻き撫で】
うわべだけで、その本質にまでは至っていないこと。通り一遍。ひとわたり。かいなで。「世に名を取れる人々、—の心やりばかりにのみあるを」〈源・明石〉