かき‐や・る【掻き遣る】
[動ラ四] 1 髪の毛を手で払いのける。「御髪(みぐし)のこぼれかかりたるを—・りつつ」〈源・総角〉 2 隅の方へ寄せる。「みなほかざまに火を—・りて」〈枕・二九八〉
かき‐よ・せる【掻き寄せる】
[動サ下一][文]かきよ・す[サ下二] 1 ばらばらに散らばっているものを、一つ所に寄せ集める。「落ち葉を熊手で—・せる」 2 自分の近くに引き寄せる。「毛布を—・せる」
かき‐わ・ける【掻き分ける】
[動カ下一][文]かきわ・く[カ下二]手でかきのけるようにして開く。左右へ押し分ける。押し開く。「人波を—・ける」
かき‐わた・す【掻き渡す】
[動サ四]琴などを弾きつづける。「—・さるる琴の音に涙落ちつつ」〈夜の寝覚・二〉
か・く【掻く】
[動カ五(四)] 1 指先やつめ、またはそれに似たもので物の表面を強くこする。「かゆい所を—・く」 2 手やそれに似たものであたり一帯にある物を引き寄せたり押しのけたりする。「雪を—・く」「手で...
かっ【掻っ】
[接頭]《接頭語「か(掻)き」の音変化》動詞に付いて、その動作を強める意を表す。「—飛ばす」「飯を—食らう」
かっ‐き・る【掻っ切る】
[動ラ五(四)]《「かききる」の音変化》力を入れて切る。「腹を—・る」
かっ‐こ・む【掻っ込む】
[動マ五(四)]《「かきこむ」の音変化》食物をせわしそうに口にかき入れる。「お茶漬けを—・む」
かっ‐こめ【掻っ込め】
《福をかきこめ、の意》酉(とり)の市で売る縁起物の熊手の一。小さい枡形(ますがた)の中に恵比須(えびす)・大黒などの像を入れて熊手につけたもの。
かっ‐さば・く【掻っ捌く】
[動カ五(四)]《「かきさばく」の音変化》切り裂く。かき切る。「腹—・いてでも責任はとる」