な・ず【撫づ】
[動ダ下二]「なでる」の文語形。
な・ぜる【撫ぜる】
[動ザ下一]「なでる」の音変化。「頰を風が—・ぜる」
なだ・す【撫す】
[動サ四]《動詞「な(撫)ず」の未然形に尊敬の助動詞「す」がついたものの音変化。上代語》おなでになる。一説に、正(ただ)す意とも。「臣の子は栲の袴を七重をし庭に立たして足結(あよひ)—・すも」〈...
なで‐あ・げる【撫で上げる】
[動ガ下一][文]なであ・ぐ[ガ下二]なでて上の方へ上げる。上の方へ向かってなでる。「髪を—・げる」
なで‐うし【撫で牛】
伏した牛の形に作った素焼きまたは木彫りの置物。商家などで、なでて吉事を祈る。吉事のたびに、下に布団を重ねて敷いた。
なで‐おお・す【撫で生す】
[動サ四]なでるようにかわいがって育てる。「なでしこは—・したりや、呉竹は立てたりや」〈かげろふ・中〉
なで‐おろ・す【撫で下ろす】
[動サ五(四)] 1 なでて下の方へ下げる。上から下へ向けてなでる。「髪を—・す」 2 (「胸をなでおろす」の形で)ひとまず安心する。「事件がかたづいてほっと胸を—・した」
なで‐かく【撫で角】
1 四角なもののかどを落として丸みをもたせたもの。「—の金鍔(きんつば)」 2 「撫で角銭」の略。
なでかく‐せん【撫で角銭】
仙台藩が、天明4年(1784)から発行した撫で角形の鉄銭。
なで‐かしず・く【撫で傅く】
[動カ四]なでるように大切に世話をする。かわいがって育てる。「明け暮れまもりて、—・くこと限りなし」〈源・東屋〉