なら‐の‐おがわ【楢の小川】
京都市北区上賀茂の御手洗(みたらし)川の異称。[歌枕]「風そよぐ—の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける」〈新勅撰・夏〉
なる‐と【鳴る戸】
平安時代、宮中にあった戸。開閉のときに激しく鳴った。「春宮に—といふ戸のもとに、女ともの言ひけるに」〈後撰・恋二・詞書〉
なるみ【鳴海】
名古屋市緑区の地名。もと東海道の宿場町。鳴海絞を特産。古代には海岸で、鳴海潟とよばれた。[歌枕]「いざ知らず—の浦にひく潮のはやくぞ人は遠ざかりにし」〈新撰六帖・三〉 「鳴海絞」の略。
なんごしゅうい【難後拾遺】
源経信の歌論書。全1巻。応徳3年(1086)頃の成立とみられる。後拾遺和歌集の84首を抜粋して批判したもので、勅撰集に対する最初の論難書。
なんし【南史】
中国、二十四史の一。唐の李延寿撰。高宗(649〜683)の時に成立。南朝の宋・斉・梁・陳の4代の史書を1書に編纂(へんさん)しなおしたもの。本紀10巻、列伝70巻から成り、全80巻。→北史
なんせいしょ【南斉書】
中国の二十四史の一。南斉の正史で、梁(りょう)の蕭子顕(しょうしけん)撰。もとは60巻だが唐代に1巻を逸し、現存するのは本紀8巻、志11巻、列伝40巻の全59巻。
におい‐か【匂ひ香】
《「においが」とも》匂いと香り。香気。「梅の花折ればこぼれぬ我が袖に—移せ家づとにせむ」〈後撰・春上〉
にしが
[終助]《完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」+終助詞「しか」から》動詞・動詞型活用語の連用形に付く。願望を表す。…たいものだ。→てしが →にしがな「伊勢の海に遊ぶ海人(あま)ともなり—波かきわけて...
にじゅういちだい‐しゅう【二十一代集】
古今和歌集から新続古今和歌集までの21の勅撰和歌集で、八代集と十三代集とを合わせた称。
にじょう【二条】
五摂家の一。鎌倉中期、九条道家の子良実が二条京極に住み二条を称したのに始まる。 藤原氏御子左家(みこひだりけ)の子孫の歌道の家系。為家の子為氏を祖とし、その子為世から二条と号した。京極・冷泉...