いかり‐づめ【怒り爪】
獣が怒ったり、敵や獲物に襲いかかろうとしたりするときにむき出す爪。「怒り毛、怒り斑(ふ)、—、千里も駈けん勢ひなり」〈浄・反魂香〉
いかり‐ばん【碇番】
船いくさのとき、敵に碇綱を切られるのを防ぐため、小舟に乗って番をすること。また、その人。
いがみ‐あ・う【啀み合う】
[動ワ五(ハ四)] 1 動物が互いに吠(ほ)えたりかみついたりする。「牙をむいて犬が—・う」 2 互いに敵意をもって激しく争う。「兄弟が—・う」
いき‐ま・く【息巻く】
[動カ五(四)] 1 激しく言いまくる。気炎をあげる。「向かう所敵なしと—・く」 2 息づかいを荒くして怒る。ひどく憤慨する。「絶対に許さないと—・いている」 3 勢力を振るう。幅をきかす。「坊...
いくさ‐だち【軍立ち】
1 軍勢が戦場に出発すること。出陣。「尾資(びし)の津に—す」〈北野本斉明紀〉 2 合戦。いくさ。また、戦いぶり。「これほど—烈しき敵にいまだ逢はず候」〈古活字本保元・中〉 3 軍勢の配置。陣立...
いくさ‐よばい【軍喚ばひ】
戦場における敵味方の喚声。ときの声。「明けても暮れても—の声絶えざりし」〈平家・灌頂〉
戦(いくさ)を見(み)て矢(や)を矧(は)ぐ
戦いが始まってから矢を作る。事が起こってからあわてて準備にとりかかることの愚かさをいうたとえ。敵を見て矢を矧ぐ。
い‐くび【猪首/猪頸】
1 首が太くて短いこと。また、そういう首。 2 《首が短く見えるところから》兜(かぶと)を後ろにずらして、少しあみだにかぶること。敵の矢も刀も恐れない、勇ましいかぶり方という。「甲(かぶと)—に...
いけ‐ど・る【生け捕る】
[動ラ五(四)]人や動物などを生きたままで捕らえる。捕虜にする。とりこにする。「敵の大将を—・る」
い‐こ・む【射込む】
[動マ五(四)] 1 矢をねらうものの中にはなつ。「敵陣に—・む」 2 光・視線などを鋭く放つ。「紫の光が、ぱっと—・まれた」〈里見弴・大道無門〉