にゅうもん‐きょう【乳文鏡】
4、5世紀の日本製の青銅鏡。直径10センチ未満。背面に乳頭状の突起を配した文様がある。
にんどう‐もん【忍冬文】
スイカズラのようなつる草を図案化した唐草文様。パルメットが伝来する過程で変化し生まれたものと考えられ、日本には中国を経て渡来。飛鳥(あすか)・奈良時代の美術に影響を与えた。忍冬唐草文。
ぬいとり‐おり【縫(い)取り織(り)】
文様の部分だけに絵緯(えぬき)を用いて、刺繍(ししゅう)のように織り出すこと。また、その織物。
のべ‐ずり【延べ磨り】
蒔絵(まきえ)で、文様を描いて金銀粉・色粉などをまき終わったあと、その上に漆を塗ること。
はく‐おし【箔押し】
[名](スル)布・器物・紙などに、金・銀・色箔をはりつけたり押印したりして、文様や文字を表すこと。「表紙の背文字を—する」
はく‐とう【白陶】
中国、殷(いん)代の白色土器。カオリン土を用い、同時代の青銅器に類似する雷文(らいもん)などの文様がある。祭祀(さいし)に用いられたとされる。
はじ‐き【土師器】
古墳時代から平安時代にかけて用いられた素焼きの土器。赤褐色か黄褐色で、文様がない。多くは轆轤(ろくろ)・窯(かま)を用いずに焼成。煮炊き用・食器として用いられ、5世紀以降は須恵器と併用。土師部(...
はち‐よう【八葉】
1 8枚の葉、または紙。 2 8枚の花弁。特に、ハスの花の8枚の花弁を放射状に並べた形。また、その文様。 3 紋所の名。2を図案化したもの。
はな‐いかだ【花筏】
1 ハナイカダ科の落葉低木。山地の木陰に生え、高さ約1.5メートル。葉は卵円形で先がとがり、縁に細かいぎざぎざがある。雌雄異株。初夏、葉面の中央部に淡緑色の花をつけ、黒色の丸い実を結ぶ。ままっこ...
はなくい‐どり【花喰鳥】
装飾文様の一。鳳凰(ほうおう)などの瑞鳥(ずいちょう)が花枝などをくわえたもの。ササン朝ペルシアに起源があり、日本では正倉院御物や種々の工芸品にみられ、松喰鶴などの和様化した文様をも生んだ。