ゆか‐もの【由加物/斎甕物】
神事の供え物を入れる器物。また、その供え物。
ゆ‐かわあみ【斎川浴み】
身を浄めるために川で水を浴びること。「諸(もろもろ)の氏姓の人等、—斎戒(きよまは)りて」〈允恭紀〉
ゆ‐き【悠紀/斎忌/由基】
《「斎(ゆ)酒(き)」で、神聖な酒の意。それを奉る地というところから》大嘗祭(だいじょうさい)のとき、新穀・酒料を献上すべき第一の国郡。また、そのときの祭場。→主基(すき)
ゆ‐き【斎木】
神前に供える常磐木(ときわぎ)。サカキの類。
ゆ‐くわ【斎鍬】
神事に用いる清浄なくわ。いむくわ。
ゆ‐ざさ【斎笹】
神事に用いる清浄な笹。また、清らかな感じの笹。「はなはだも夜ふけてな行き道の辺(へ)の—の上に霜の降る夜を」〈万・二三三六〉
ゆ‐だね【斎種】
豊穣を祈って斎(い)み清めた穀物の種。主として稲にいう。「青楊(あをやぎ)の枝きり下(おろ)し—蒔きゆゆしき君に恋ひわたるかも」〈万・三六〇三〉
ゆ‐つ【斎つ】
[連語]名詞の上に付いて、神聖な、清浄なの意を表す。「—桂」「—爪櫛(つまぐし)」「河上(かはのへ)の—岩群(いはむら)に草生(む)さず常にもがもな常娘子(とこをとめ)にて」〈万・二二〉 [補説...
ゆつ‐かつら【斎つ桂】
神聖で清浄なカツラの木。一説に、枝のたくさんあるカツラ。「井の上(へ)に—あらむ」〈記・上〉
ゆ‐つき【斎槻】
神聖で清浄なツキの木。一説に、奈良県桜井市巻向(まきむく)山の一峰の名とも。いつき。「長谷(はつせ)の—が下に隠したる妻あかねさし照れる月夜(つくよ)に人見てむかも」〈万・二三五三〉