たん‐ぼ【旦暮】
1 朝晩。あけくれ。旦夕。 2 時機が迫っていること。「城中糧尽き、陥落—に在るを知りしより」〈竜渓・経国美談〉
て‐おくれ【手後れ/手遅れ】
手当てや処置すべき時機をのがすこと。遅れたために効がないこと。「早く医者にかからないと—になる」「いまさら何を言っても—だ」
て‐のび【手延び】
[名・形動ナリ]処置がおくれて時機をのがすこと。また、そのさま。手遅れ。「—にしてたばかられぬる事こそ遺恨なれ」〈平家・四〉
てん‐じ【天時】
四季・寒暖・昼夜などのように、自然にめぐってきて人事にかかわりをもつ時。天の与える時機。「凡そ世界に—の転換あり、人事の転換あり」〈西村茂樹・明六雑誌四三〉
とう‐らい【到来】
[名](スル) 1 時機や機運の来ること。「好機が—する」 2 他からの贈り物が届くこと。また、その物。「—の品」
十日(とおか)の菊(きく)
9月9日の菊の節句の翌日に咲いた菊。時機に遅れて役に立たないことのたとえ。六日の菖蒲(あやめ)。のちのきく。
時(とき)を失(うしな)・う
1 よい時機を逃がす。「—・って事業の拡張はならなかった」 2 時世に入れられず、権勢を失う。失意の人となる。「いつかまた春のみやこの花を見む時失へる山がつにして」〈源・須磨〉
時(とき)を得(え)顔(がお)
よい時機にあって栄え、いかにも得意そうなようす。「—に振る舞う」
時(とき)を◦得(え)る
《「列子」説符の「時を得る者は昌(さか)え、時を失う者は亡ぶ」から》よい時機にめぐりあって栄える。時機をうまくとらえて利用する。
時(とき)を待(ま)・つ
1 時機を待つ。好機が来るのを待つ。「—・って旗上げする」 2 死期を待つ。「あさましう沈ませ給ひて、ただ—・つばかりの御有様なり」〈栄花・花山尋ぬる中納言〉