あり‐と‐ある【有りと有る】
[連語](連体詞的に用いる)存在するすべての。ありとあらゆる。「—毛が悉(ことごと)く根こぎにされて」〈漱石・草枕〉
あり‐どころ【在り処/有り所】
「ありか」に同じ。「いもうとの—申せ」〈枕・八四〉
あり‐なし【有り無し】
[名]あることとないこと。あるかないか。有無(うむ)。「経験の—は問わない」
[形動ナリ] 1 あるかないかわからないほどに、かすかなさま。「小山田の庵にたく火の—にたつ煙もや雲となるらむ」...
あり‐の‐ことごと【有りの悉】
ある限り。ありったけ。「布肩ぎぬ—着襲(きそ)へども」〈万・八九二〉
あり‐の‐まま【有りの儘】
実際にあるとおり。偽りのない姿。ありてい。「—の話」「—を見せる」
あり‐の‐み【有りの実】
《「梨(なし)」が「無(な)し」と音が通じるところから》「梨の実」の忌み詞。《季 秋》
ありふれ‐た【有り触れた】
[連語]《動詞「有り触れる」の連用形+完了の助動詞「た」》「有り触れる」に同じ。「—話」
あり‐ふ・れる【有り触れる】
[動ラ下一][文]ありふ・る[ラ下二](多く「ありふれた」「ありふれている」の形で)どこにでもある。ざらにある。普通であって珍しくない。「—・れた事件」
あり‐もの【有り物】
ありあわせの物。「—のなかから、出来そうなもんを見つけて」〈里見弴・安城家の兄弟〉
ありや‐なしや【有りや無しや】
[連語] 1 あるかないか。あるかないかわからないくらい目立たないさま。「—の細かい模様」「入り日のなかに立つけぶり—とただほのか」〈佐藤春夫・海べの恋〉 2 真実であるかないか。「人の心の—は...