あわじ‐しま【淡路島】
瀬戸内海最大の島。兵庫県に属する。もと淡路の一国をなし、近世は徳島藩領。気候温暖で、ビワ・ミカン・草花などを栽培。面積593平方キロメートル。[歌枕]
あわづ【粟津】
滋賀県大津市南部の地名。古来、交通の要地。「逢わず」の意味を掛け、「粟津野」「粟津の原」などの形で歌に詠まれた。[歌枕]「関越えて—の森の会はずとも清水に見えし影を忘るな」〈後撰・恋四〉
あわ‐に【淡に】
[副]はかなく。薄く。もろく。「うは氷—結べる紐なればかざす日かげに緩ぶばかりを」〈枕・九〇〉
あん‐かん【安閑】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 のんびりとして静かなさま。心身の安らかなさま。「紅だか白だか要領を得ぬ花が—と咲く」〈漱石・草枕〉 2 危急に際して、何もせずぼんやりしているさま。「—として...
いあい‐じ【遺愛寺】
中国江西省の廬山(ろざん)にあった寺。白居易の詩「遺愛寺の鐘は枕を攲(そばた)てて聴き、香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥(かか)げて看(み)る」で有名。
いい【飯】
米を蒸したり、炊いたりしたもの。麦・粟にもいう。めし。「家にあれば笥(け)に盛る—を草枕旅にしあれば椎(しひ)の葉に盛る」〈万・一四二〉 [補説]古くは米を甑(こしき)で蒸した強飯(こわいい)の...
いい‐あらわ・す【言(い)表す/言い顕す】
[動サ五(四)] 1 言葉に表す。表現する。「気持ちを素直に—・す」 2 隠していたことや、心に思っていたことを口に出して言う。白状する。「いまかく—・しつれば、おなじごと勝ちたるななり」〈枕・八七〉
いい‐あわ・せる【言(い)合(わ)せる】
[動サ下一][文]いひあは・す[サ下二] 1 前もって話し合う。話し合って取り決める。申し合わせる。「—・せた場所で待つ」 2 口をそろえて言う。同じことを言う。「あはれなるもをかしきも—・せた...
いい‐い・ず【言ひ出づ】
[動ダ下二]口に出して言う。「あはれなる事など、人の—・で、うち泣きなどするに」〈枕・一二七〉
いい‐き・す【言ひ期す】
[動サ変]口約束する。「殿上にて—・しつる本意(ほい)もなくては」〈枕・一三七〉