やなぎ‐とうば【柳塔婆】
柳の木や枝を塔婆として立てるもの。三十三回忌など最終年忌に立てる。
柳(やなぎ)に受(う)・ける
逆らわないで、されるがままになる。「這箇(こっち)が—・けて聞いて居て遣りゃ、可いかと思って増長して」〈紅葉・金色夜叉〉
柳(やなぎ)に風(かぜ)
柳が風になびくように、逆らわずに穏やかにあしらうこと。「—と受け流す」
柳(やなぎ)に蹴鞠(けまり)
図柄の一種で、柳のそばで蹴鞠をしている絵。蹴鞠する庭の四隅には、ふつう柳を植えた。
柳(やなぎ)に雪折(ゆきお)れ無(な)し
柳の枝はよくしなうので雪の重みで折れることはない。柔らかいものは、堅いものよりかえってよく持ちこたえるというたとえ。
やなぎ‐の‐いと【柳の糸】
細くてしなやかな柳の枝を糸に見立てていう語。《季 春》
やなぎ‐の‐かずら【柳の鬘】
柳の若枝で作った髪飾り。3月の節句に用いた。やなぎかつら。「鮮やかなる衣(きぬ)に、—つけなどして」〈たまきはる〉
やなぎ‐の‐かみ【柳の髪】
1 柳の枝が細く長いのを髪に見立てていう語。「春風や—をけづるらん緑のまゆも乱るばかりに」〈新千載・春上〉 2 女性の長く美しい髪を柳の枝にたとえていう語。「—を何ゆゑに、浮き世恨みて尼が崎」〈...
やなぎのしき【柳の四季】
堤千代の短編小説、および同作を表題作とする小説集。昭和17年(1942)刊行。
柳(やなぎ)の下(した)に何時(いつ)も泥鰌(どじょう)は居(い)ない
一度柳の下で泥鰌を捕らえたからといって、それがいつもそこにいるわけではない。一度偶然に幸運を得られても、再度同じ方法で幸運が得られるものではない。