ねぬなわ‐の【根蓴菜の】
[枕]ジュンサイの根が長いところから、「長き」「くる」「ね」などに掛かる。「—苦しきほどの絶え間かと」〈後拾遺・雑二〉
ね‐の‐かたすくに【根の堅洲国】
「根の国」に同じ。「僕(あ)は妣(はは)の国—に罷(まか)らむと欲(おも)ふ」〈記・上〉
ね‐の‐くに【根の国】
死者の霊が行くとされた地下の世界。黄泉(よみ)。根の堅洲(かたす)国。「今、詔(みことのり)を奉りて—に就(まか)りなむとす」〈神代紀・上〉
ね‐は【根葉】
1 根と葉。また、根も葉も、すべて。「その家来の浪人まで引っ捕へて、—を絶やさうと」〈伎・四谷怪談〉 2 心にわだかまっていて、あとまで残る恨み。「他(ひと)の噂の草履打、それを—にも思はずに」...
根葉(ねは)にな・る
恨みの種となる。「その時の事が—・って」〈浄・千両幟〉
根葉(ねは)に持(も)・つ
恨む。根に持つ。「平次、千鳥が事を—・ち」〈浄・盛衰記〉
ね‐はり【根張り】
《「ねばり」とも》根が土中に張り広がること。根がはびこること。
ねはり‐あずさ【根張り梓】
根を張った梓。また、それで作った弓。「冬の朝(あした)は刺し柳—を大御手(おほみて)に取らし給ひて」〈万・三三二四〉
ね‐ば・う【根延ふ】
[動ハ四]《「ねはう」とも》根が長くのびる。根が張る。「磯の上に—・ふむろの木見し人をいづらと問はば語り告げむか」〈万・四四八〉
ね‐ひじき【根肘木】
虹梁(こうりょう)や持ち送りを支えるために柱に差し込んだ肘木。