たふし‐の‐さき【手節の崎】
三重県鳥羽市答志島(とうしじま)北東端の黒崎周辺の古称。[歌枕]「くしろ着く—に今日もかも大宮人の玉藻刈るらむ」〈万・四一〉
たま‐がわ【玉川】
川の名。全国に6か所あり、総称して六玉川(むたまがわ)という。宮城県塩釜市・多賀城市を流れる、野田の玉川。東京都を流れる、調布(たつくり)の玉川(多摩川)。滋賀県草津市を流れる、野路の玉川。京...
たまつ‐しま【玉津島】
和歌山市和歌浦の地名。かつては島。玉津島神社がある。[歌枕]「—見れども飽かずいかにして包み持ち行かむ見ぬ人のため」〈万・一二二二〉
たま‐の‐うら【玉の浦】
和歌山県南東部、那智勝浦町の海辺。[歌枕]「我(あ)が恋ふる妹は逢はさず—に衣片敷きひとりかも寝む」〈万・一六九二〉
たま‐みず【玉水】
1 清らかな水、また、滝。 2 雨だれなどの水滴の美称。「軒の—の音も楽しい」〈藤村・千曲川のスケッチ〉 「雨やまぬ軒の—数知らず」〈後撰・恋一〉 京都府綴喜(つづき)郡井手町にあった、井...
たみの‐の‐しま【田蓑の島】
大阪市の淀川河口付近にあったといわれる島。堂島川の田蓑橋にその名が残る。[歌枕]「雨により—をきてみればなにはかくれぬ我が身なりけり」〈貫之集〉
ちが‐の‐うら【千賀浦】
宮城県松島湾南西部の浜辺。塩釜(しおがま)の浦。千賀の塩釜。[歌枕]「みちのくの—にて見ましかばいかにつつじのをかしからまし」〈道綱母集〉
ときわ【常盤】
京都市右京区双ヶ岡(ならびがおか)の南西、太秦(うずまさ)の北の地名。左大臣源常(ときわ)の山荘があったという。[歌枕]「秋来れど色も変はらぬ—山よその紅葉を風ぞかしける」〈古今・賀〉
となせ【戸無瀬】
京都、嵐山付近の地名。また、大堰川(おおいがわ)の古名。[歌枕]「惜しめどもよもの紅葉は散りはてて—ぞ秋のとまりなりける」〈金葉・秋〉
ながら‐の‐はし【長柄の橋】
長柄あたりにあった橋。現在の長柄橋付近にあったといわれる。[歌枕]「難波なる—もつくるなり今は我が身を何にたとへむ」〈古今・雑体〉