ところ‐ずら【野老葛】
[名]トコロの古名。「稲幹(いながら)に這ひ廻(もとほ)ろふ—」〈記・中・歌謡〉
[枕] 1 同音の繰り返しで「常(とこ)しく」にかかる。「—いや常しくに我かへり見む」〈万・一一三三〉 2 ...
との‐ど【殿戸/殿門】
御殿の戸口。相手の家への敬意を表す語。「味酒(うまさけ)三輪の殿の朝戸にも出でて行かな三輪の—を」〈崇神紀・歌謡〉
ともし・い【乏しい/羨しい】
[形][文]とも・し[シク] 1 「とぼしい1」に同じ。「旅費が—・いから」〈宙外・独行〉 2 「とぼしい2」に同じ。「—・い生活を送る」 3 心がひき込まれるようである。珍しくておもしろい。「...
とよ‐ほ・く【豊寿く/豊祝く】
[動カ四]《後世は「とよほぐ」》よろこび祝う。祝福する。「—・き寿(ほ)き廻(もとほ)し献(まつ)り来し御酒(みき)ぞ」〈記・中・歌謡〉
とよ‐みき【豊御酒】
酒の美称。おおみき。「—献(たてまつ)らせ」〈記・上・歌謡〉
とり‐よそ・う【取り装ふ】
[動ハ四]身なりをととのえる。身支度をする。「ぬばたまの黒き御衣(みけし)をまつぶさに—・ひ」〈記・上・歌謡〉
どく‐ぎん【独吟】
[名](スル) 1 一人で詩歌・歌謡を口ずさむこと。 2 連歌・連句を一人で詠むこと。また、その作品。片吟。→三吟 →両吟 3 謡曲の特定の聞かせどころを、囃子(はやし)を伴わずに一人で謡うこと...
な【肴】
鳥獣の肉や魚介・野菜など、酒・飯に添える副食物の総称。おかず。「後妻(うはなり)が—乞はさば柃(いちさかき)実の多けくを」〈記・中・歌謡〉
ない
《「な」は地、「い」は居の意》 1 大地。地盤。「ない震(ふ)る」「ない揺(よ)る」などの形で、地震が起こる意で使われることが多い。「下動(とよ)み—が揺り来ば破(や)れむ柴垣」〈武烈紀・歌謡〉...
な‐おり【波折り】
波がいく重にも重なって寄せてくること。また、その所。「潮瀬の—を見れば遊び来る鮪(しび)が鰭手(はたで)に妻立てり見ゆ」〈記・下・歌謡〉