あさか‐しゃ【浅香社】
短歌の結社。明治26年(1893)落合直文(おちあいなおぶみ)を主宰者として結成。機関誌はなかったが、鮎貝槐園(あゆかいかいえん)・大町桂月・与謝野鉄幹らが参加、短歌革新を推進した。
あさか‐の‐うら【浅香の浦】
大阪府堺市東部の浅香山町付近の古称。[歌枕]「夕さらば潮満ち来なむ住吉の—に玉藻刈りてな」〈万・一二一〉
あさか‐の‐ぬま【安積の沼/浅香の沼】
安積山の麓にあったといわれる沼。[歌枕]「野辺はいまだ—にかる草のかつみるままに茂る頃かな」〈新古今・夏〉
あさか‐やま【安積山/浅香山】
福島県郡山市日和田にある山。葛城王(かずらきのおおきみ)と采女(うねめ)との伝説で知られる。同市片平の額取(ひたとり)山とする説もある。[歌枕]「—影さへ見ゆる山の井の浅き心を吾が思はなくに」〈...
あさぎ‐まく【浅葱幕】
歌舞伎に用いる浅葱色の無地の幕。引き幕の内側につる。
あさくら‐やま【朝倉山】
福岡県朝倉市、鳥屋山の南にある山々。[歌枕]「昔見し人をぞわれはよそに見し—の雲井はるかに」〈夫木・二〇〉
あさざわ‐おの【浅沢小野】
大阪市住吉区にあった低湿地。カキツバタの名所。浅沢沼。[歌枕]「住吉(すみのえ)の—のかきつはた衣に摺り付け着む日知らずも」〈万・一三六一〉
あさじ‐が‐はら【浅茅ヶ原】
奈良市奈良公園にある丘。[歌枕]「春日野の—におくれ居て時そとも無しわが恋ふらくは」〈万・三一九六〉 江戸時代、東京都台東区橋場付近にあった野原。
あさどや‐ゆんた【安里屋ユンタ】
民謡の一。沖縄県八重山列島の竹富島で、江戸時代中ごろに生まれた叙事詩体の作業歌。「マタハーリヌチンダラカヌシャマヨ(去りゆくかわいい女(ひと)よ)」の一節を用いて、第二次大戦中には替え歌が流行。
あさな‐ゆうな【朝な夕な】
[副]朝に夕に。朝晩。いつも。「—愛唱する歌」