なだ【涙】
なみだ。江戸時代、奴(やっこ)などの間で用いられた語。「心中がうれしくて、うら、—がこぼるる」〈浄・加増曽我〉
なみだ【涙/涕/泪】
1 涙腺(るいせん)から分泌される液体。眼球をうるおし、異物を洗い流す作用がある。刺激や感動で分泌が盛んになる。「—がこぼれる」「—を浮かべる」 2 涙を流すこと。泣くこと。「聞くも—、語るも—...
なみだ‐あめ【涙雨】
1 悲しみの涙が化して降ると思われる雨。 2 ほんの少し降る雨。
涙(なみだ)片手(かたて)に
涙を片手で押さえながら。泣く泣く。「詮方なくなく—琴引き寄せ」〈浄・川中島〉
なみだ‐がお【涙顔】
涙ぐんだ顔つき。泣き顔。
なみだ‐がち【涙勝ち】
[形動][文][ナリ]よく涙を流すさま。泣くことが多いさま。「悲しみにくれて—な時を過ごす」
涙(なみだ)がちょちょ切(ぎ)・れる
⇒ちょちょ切れる
なみだ‐がわ【涙川】
涙があふれ流れるのを川にたとえた語。また、川のように流れ出る涙。なみだのかわ。「つれづれのながめにまさる—袖のみぬれて逢ふよしもなし」〈古今・恋三〉
なみだ‐きん【涙金】
同情して与える金。また、お情けで与えるわずかな金。特に、これまでの関係を絶つときなどに与える少しの金。
なみだ‐ぐまし・い【涙ぐましい】
[形][文]なみだぐま・し[シク] 1 涙が出そうなほど感動する。また、あわれである。「—・い努力」 2 ひとりでに涙が出そうになる。「妹と来し敏馬(みぬめ)の崎を帰るさに一人し見れば—・しも」...