しお‐ぐもり【潮曇(り)】
潮が満ちてくるときの水蒸気で、空が曇ること。また、潮けのため海上が曇って見えること。
しお‐け【潮気】
海上の、塩分を含んだ湿り気。
しお‐けぶり【潮煙】
「しおけむり(潮煙)」に同じ。「蹄(ひづめ)に蹴立つる—」〈浄・百人上﨟〉
しお‐けむり【潮煙】
波が砕けて飛び散るしぶき。しおけぶり。「岩礁に—が上がる」
しお‐ごし【潮越し】
《「しおこし」とも》樋(とい)などをかけて海水を引くこと。また、くみ送ること。「—のかけひもうつす雪間よりいかでたく藻の煙立つらむ」〈木工権頭為忠百首〉
しおごし‐の‐まつ【潮越しの松】
松尾芭蕉が「奥の細道」の紀行で立ち寄り、詠嘆した景勝地の松。現在の福井県あわら市にあった。枝が海面上にのびていて、潮をかぶるところからいう。汐越しの松。
しお‐ごり【潮垢離】
海水でみそぎをすること。
しお‐ごろも【潮衣】
海水をくむときに着る着物。また、海水でぬれた着物。「汀(みぎは)の満ち干の—の、袖を結んで肩に掛け」〈謡・松風〉
しお‐さい【潮騒】
《「しおざい」とも》潮の満ちてくるときに、波の騒ぎ立つ音。 [補説]書名別項。→潮騒
しおさい【潮騒】
三島由紀夫の長編小説。昭和29年(1954)刊行。伊勢湾の小島を舞台とする、純朴な青年と少女の恋愛物語。古代ギリシアの牧歌小説「ダフニスとクロエ」に着想を得た作品。第1回新潮社文学賞受賞。映画化...