とうろう‐びん【灯籠鬢】
江戸時代の女性の髪形の一。左右の鬢に鯨の骨製の鬢差しを入れて張り出させ、毛筋が透けて見えるようにしたもの。明和・安永(1764〜1781)のころ、遊里で流行。
とうろう‐ぶね【灯籠舟】
麦わら・マコモ・麻などで舟の形に作り、中に盆の供物などをのせて、盆の終わりの日に海や川に流す舟。精霊舟(しょうりょうぶね)。盆舟。
とぼし【灯/点火】
たいまつや紙燭(しそく)の類。ともし。
とぼし‐あぶら【灯油】
灯火用の油。多くは桐油(とうゆ)または菜種油。ともしあぶら。
とぼ・す【点す/灯す】
[動サ五(四)] 1 あかりをつける。ともす。「燭台の火を—・す」 2 男女が交合する。「わっちらが様な数ならぬ女郎でも、—・しておくんなんす心意気は」〈洒・繁千話〉
とぼ・る【点る/灯る】
[動ラ五(四)]ともしびなどに火がつく。あかりがつく。ともる。「町々の提灯は美しく—・った」〈藤村・千曲川のスケッチ〉
ともし【灯】
1 ともしび。とうか。とぼし。「—は、その炎のまわりに無数の輪をかけながら」〈芥川・偸盗〉 2 (「照射」とも書く)夏の夜、山中の木陰にたいまつなどをもやし、近寄る鹿を射殺す方法。また、その火。...
ともし‐あぶら【灯油】
「とぼしあぶら」に同じ。
ともしび
斎藤茂吉の第6歌集。昭和25年(1950)刊。3年間の渡欧留学を終え帰国し、全焼した養父の病院の復興や歌誌「アララギ」発行への尽力など、多忙を極めた時期の作品。
ともし‐び【灯火/灯/燭】
1 ともした火。あかり。とうか。ともし。「—がともる」「風前の—」「心の—」 2 平安時代、大学寮の学生に、勉学のための灯油代として与えた奨学金。 [補説]書名別項。→ともしび