さい‐ぜん【截然】
[ト・タル][文][形動タリ]「せつぜん(截然)」の慣用読み。
さく‐ぜん【索然】
[ト・タル][文][形動タリ]心ひかれるものがなくて興ざめするさま。空虚なさま。「迂闊(うかつ)な彼は不思議そうな眼を開いて、—たる彼の新居を見廻した」〈漱石・道草〉
さ‐さ【然然】
[副]《副詞「さ」を重ねた語》しかじか。具体的な叙述を省略するときに用いる。「—の所よりなりけりと聞き給ひて」〈かげろふ・中〉
さつ‐ぜん【颯然】
[ト・タル][文][形動タリ]風がさっと吹くさま。また、風を切るさま。「—と風を切って矢が飛ぶ」
さん‐ぜん【惨然】
[ト・タル][文][形動タリ]いたましいさま。また、いたみ悲しむさま。「—たる零落の形容一見して眼にあふれたり」〈独歩・愛弟通信〉
さん‐ぜん【潸然】
[ト・タル][文][形動タリ]涙を流して泣くさま。「—として涙下った」〈中島敦・弟子〉
さん‐ぜん【燦然/粲然】
[ト・タル][文][形動タリ]きらきらと光り輝くさま。また、はっきりしているさま。鮮やかなさま。「—と輝く星」「—たる宝冠」
ざつ‐ぜん【雑然】
[ト・タル][文][形動タリ]いろいろなものが入り乱れて、まとまりのないさま。「—とした部屋」「—たる観念」
ざん‐ぜん【嶄然】
[ト・タル][文][形動タリ]《「嶄」は高く険しい意》一段高くぬきんでているさま。ひときわ目立つさま。「連山の一角—として遥かに他山の上に秀で」〈服部誠一訳・春窓綺話〉
し‐か【然/爾】
《指示代名詞「し」+接尾語「か」から》 [副]そのように。さように。「あいなかりける心くらべどもかな、我は—隔つる心もなかりき」〈源・夕顔〉 「生あるもの、死の近き事を知らざる事、牛、既に—な...