あい‐ぜん【哀然】
[ト・タル][文][形動タリ]悲しげなさま。
あい‐ぜん【靄然/藹然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 雲・霞(かすみ)などがたなびいたり、もやが立ちこめるさま。「—たる暁霞(ぎょうか)」 2 気分などが穏やかでやわらいださま。「掻(かき)乱されし胸の内は—とし...
あ‐ぜん【唖然】
[ト・タル][文][形動タリ]思いがけない出来事に驚きあきれて声も出ないさま。あっけにとられるさま。「意外の出来事に—とする」「—たる面持ち」
あん‐ぜん【晏然】
[ト・タル][文][形動タリ]安らかで落ち着いているさま。晏如(あんじょ)。「棺は—と底に沈んだ」〈木下尚江・良人の自白〉
あん‐ぜん【暗然/黯然/闇然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 悲しみ、絶望などで心がふさぐさま。気落ちするさま。「—として云うべき言葉もなく」〈谷崎・春琴抄〉 2 暗いさま。黒いさま。また、はっきりしないさま。「沖より来...
あぜん【×唖然】
唖然とするbe dumbfounded唖然として彼は声一つ出なかったHe was struck speechless with astonishment.
あんぜん【暗然】
友の死の知らせに暗然となったI was overcome with grief at the news of my friend's death.暗然とした面持ちでwith a gloomy l...
いぜん【依然】
彼は依然として若いころからの朝の散歩を欠かさないHe takes a walk every morning just as he has done since he was young.あの子は...
いちもくりょうぜん【一目瞭然】
⇒いちもく(一目)1
いんぜん【隠然】
隠然たる勢力latent [hidden] power公職からは退いたが彼はなお政界に隠然たる勢力を持っているAlthough retired from public office, he st...
あぜん【唖然】
[共通する意味] ★思いがけないことにあって言葉も出ないさま。[英] in dumb surprise[使い方]〔呆然〕(形動(たる・と))▽突然のできごとに呆然と立ち尽くす〔唖然〕(形動(たる...
いちもくりょうぜん【一目瞭然】
[共通する意味] ★事柄がはっきりとしているさま。[英] evident[使い方]〔判然〕(名・形動(たる・と))▽論旨が判然としない〔歴然〕(形動(たる・と))▽歴然とした足跡〔一目瞭然〕(形...
うつぜん【鬱然】
[共通する意味] ★草木がたくさん生い茂っているさま。[英] grassgrown[使い方]〔草深い〕(形)▽草深い山野▽草深い川原〔こんもり〕(副)スル▽こんもりした茂み▽植え込みがこんもりと...
かくぜん【画然】
[共通する意味] ★事柄が、他との対比において曖昧(あいまい)なところがなく、はっきりとしているさま。[英] obvious[使い方]〔截然〕(形動(たる・と))▽公私は截然と区別されなければな...
かぜん【果然】
[共通する意味] ★予想したとおり。[英] as was expected[使い方]〔果たせるかな〕▽果たせるかな、彼は及第した〔案の定〕(副)▽案の定、曇ってきた〔果然〕(副)▽果然、面目をほ...
きゅうたいいぜん【旧態依然】
昔のままで少しも進歩や発展がないさま。▽「旧態」は昔からの状態、ありさま。「依然」は前と変わらないさま。もとのとおりのさま。
こえいしょうぜん【孤影悄然】
一人ぼっちでさびしげなさま。一人だけで悲しむさま。▽「孤影」は一人ぼっちでさびしげな姿。「悄然」は憂い悲しむさま。物さびしいさま。「悄」は「蕭」とも書く。
しかいふくねん【死灰復然】
一度衰えた勢力が再び盛り返すたとえ。また、一度おさまった事が再発することのたとえ。火の気が消えて冷たくなった灰が、再び燃え出す意から。▽「然」は「燃」と同じで、燃える、燃え上がる意。「然」は「燃」とも書く。「死灰しかい復また然もゆ」と訓読する。
もうこつしょうぜん【毛骨悚然】
非常に恐れおののく形容。髪の毛や骨の中にまで、ひどく恐れを感じるということ。▽「悚」は恐れる、ぞっとすること。「悚然」はこわがるさま。「悚」は「竦」とも書く。
りろせいぜん【理路整然】
文章や話が、秩序立てた論理で展開されているさま。▽「理路」は筋道のこと。「整然」は秩序正しいさま。
あんねん【安然】
平安前期の天台宗の僧。円仁・遍昭に学び、のちに比叡山五大院に住し、台密(たいみつ)教理を大成。生没年未詳。著「悉曇蔵(しったんぞう)」など。阿覚大師。
きょねん【巨然】
中国、五代南唐・宋初の画家。江寧(江蘇省)の人。師の董源(とうげん)とともに南宗画の祖とされ、「董巨」と並称される。生没年未詳。
ぎょうねん【凝然】
[1240〜1321]鎌倉後期の華厳宗の僧。伊予の人。字(あざな)は示観。各宗の教義に精通。後宇多上皇に菩薩戒を授け、東大寺戒壇院の長老となった。著述1200余巻といわれ、「八宗綱要」「浄土源流...
ちょうねん【奝然】
[?〜1016]平安中期の三論宗の僧。京都の人。永観元年(983)入宋、大蔵経や三国伝来といわれる釈迦(しゃか)像を持ち帰った。帰国後、嵯峨に清涼寺を建てようとして果たせず、弟子が建立。
ひろせ‐いぜん【広瀬惟然】
[?〜1711]江戸前期の俳人。美濃の人。通称、源之丞。別号、素牛・鳥落人など。芭蕉の門人。師の没後、諸国を放浪。新奇軽妙な句風で口語調も試み、一茶らの先駆とされる。編著「藤の実」「二葉集」など。