すす【煤】
1 有機物の不完全燃焼によって生じる炭素の黒い微粒子。「ストーブから—が出る」 2 煤煙とほこりが一緒になって天井などについたもの。「天井の—をはらう」 3 「煤色(すすいろ)」の略。
す・す【煤す】
[動サ四]すすける。「難波人葦火焚(た)く屋の—・してあれど己(おの)が妻こそ常(とこ)めづらしき」〈万・二六五一〉
すす‐いろ【煤色】
煤の色。薄い墨色。すす。
すす・く【煤く】
[動カ下二]「すすける」の文語形。
すすけ【煤け】
すすけていること。すすがついて黒く汚れていること。「天井の—ぐあい」
すす・ける【煤ける】
[動カ下一][文]すす・く[カ下二] 1 すすがついて黒く汚れる。「鍋(なべ)が—・ける」 2 古くなって汚れた色になる。「壁が—・ける」
すす‐ごもり【煤籠もり】
煤払いのとき、老人・子供・病人などが別室に避けていること。《季 冬》「—昼餉(ひるげ)の時のすぎにけり/波津女」
すす‐たけ【煤竹】
《「すすだけ」とも》 1 すすけて色が赤黒くなった竹。「—の茶筅(ちゃせん)」 2 煤払いに用いる竹。先の方に枝葉を残したもの。《季 冬》
すすたけ‐いろ【煤竹色】
煤竹のような赤黒い色。
すす‐とり【煤取り】
「煤(すす)払い」に同じ。