かぞ‐いろは【父母】
《古くは「かそいろは」》父と母。両親。かぞいろ。「—何(いか)に哀れと思ふらん、三年(みとせ)になりぬ足立たずして」〈太平記・二五〉
ちち‐はは【父母】
父と母。両親。ふぼ。
てて‐はは【父母】
ちちと、はは。ちちはは。ふぼ。「—、炭櫃に火などおこして待ちゐたりけり」〈更級〉
ふ‐ぼ【父母】
ちちと、はは。ちちはは。両親。
ふぼ‐かい【父母会】
「保護者会」の旧称。
父母(ふぼ)の恩(おん)は山(やま)よりも高(たか)く海(うみ)よりも深(ふか)し
両親から受けた恩は何物にも比べることができないほど大きいものだというたとえ。→父の恩は山より高し
ふぼ‐の‐くに【父母の国】
自分の生まれた国。祖国。故国。「—を尻引っからげて去り給ふは」〈根無草〉
父母(ふぼ)疾(やまい)有(あ)らば為(おさ)む可(べ)からずと雖(いえど)も薬(くすり)を下(くだ)さざるの理(り)無(な)し
《「宋史」文天祥伝から》父母の病気がたとえ治る見込みがなくても、薬を飲ませて手当てをするのが子の務めである。滅亡を免れないとわかっていても、最後まで国家のために尽くすのが臣としての義務であるとい...
ぶ‐も【父母】
「ふぼ」の古形。「身体髪膚を—に受け」〈義経記・四〉
ぶもおんじゅうきょう【父母恩重経】
1巻。偽経とされる書。数種の異本があり、父母の恩の広大なことを儒教的に説き報恩を勧めたもの。