もの‐がら【物柄】
人や物の質。「費(つひえ)もなくて、—のよきがよきなり」〈徒然・八一〉
物(もの)が分(わ)か・る
道理や理屈がよくわかる。「—・る人に相談する」「—・らない年齢でもあるまい」
もの‐きこ・ゆ【物聞こゆ】
[動ヤ下二]「物言う」の謙譲語。お話し申し上げる。「人の御もとに忍びて—・えて」〈伊勢・一二〇〉
ものき‐ぼし【物着星】
指の爪にできる白い斑点。女性などが衣服を得る前兆として喜ぶのでいう。「—形見をもらふ情なさ」〈柳多留・二三〉
もの‐きよ・し【物清し】
[形ク]なんとなくきれいである。さっぱりしている。また、潔白である。「—・き御なからひなり」〈栄花・初花〉
もの‐きれ【物切れ】
よく切れる刃物。切れ物。「かやうなる—はござるまい」〈虎明狂・武悪〉
もの‐ぎ【物着】
1 衣服をつけること。 2 能で、1曲の途中に演者が舞台上で装束の一部をかえたり、冠・烏帽子(えぼし)などをつけたりすること。
もの‐ぎき【物聞き】
ようすをさぐり聞くこと。また、その人。「—に、宵より寒がりわななきをりけるげす男」〈枕・二五〉
ものぎ‐の‐あいかた【物着の合方】
歌舞伎下座音楽の一。主に時代物で、舞台上で着替えたり鎧(よろい)をつけたりする際に、大鼓・小鼓入りで演奏する合方。
もの‐ぎわ【物際】
1 物事の行われる間際。せとぎわ。「はやりて鑓を入れば、—にて精が抜けて」〈三河物語・上〉 2 盆・正月などの直前の忙しい時期。「—近づくころ」〈風俗文選・四季辞〉