いち‐な【一名/市名/都名】
琵琶法師などがつけた名。名前の最後に一・市・都などの字がつく。特に、鎌倉末期の如一(にょいち)を祖とする平曲の流派は一名をつけるので、一方(いちかた)流と呼ばれた。のち、広く一般の盲人も用いた。
いちにち‐きょう【一日経】
《「いちにちぎょう」とも》1日のうちに書写し終えた経典。特に法華経の例が多く、大勢で分担して書写した。頓写(とんしゃ)。「手負ひのただ今落ち入るに、—書いて弔(とぶら)へ」〈平家・一一〉
一二(いちに)を争(あらそ)・う
一番になるか二番になるかで競う。また、特にすぐれていて、一番か悪くても二番には位置する。「我が社で—・うセールスマン」
いちのたにふたばぐんき【一谷嫩軍記】
浄瑠璃。時代物。五段。並木宗輔らの合作。宝暦元年(1751)大坂豊竹座初演。平家物語その他に取材したもので、特に平敦盛のために熊谷次郎直実がわが子の首を打つ三段目の「熊谷陣屋」の段が有名。
いちぶつ‐じょうど【一仏浄土】
仏語。仏が住んでいる浄土。特に、阿弥陀仏の極楽浄土。一仏土。
いちぼく‐づくり【一木造(り)】
木彫り、特に木彫仏の造像技法の一。本体である頭部と胴体を1本の木から彫りだすもの。また、その像。→寄せ木造り
いち‐もつ【逸物】
群を抜いて優れているもの。特に、犬・牛・馬、または人などにいう。いちもち。いちぶつ。いつぶつ。「犬は三頭が三頭ながら、大きさも毛なみも一対な茶まだらの—で」〈芥川・偸盗〉
いち‐もん【一門】
1 同じ家系、または、同じ家族の人々。一族。一家。「藤原—」 2 仏教などで同じ宗派の人々。「天台—」 3 学問・武道・芸能などで、同じ師匠や指導者をいただく人々。「芭蕉—」 4 特に大相撲の世...
いちゅう‐の‐ひと【意中の人】
心の中でひそかに思いさだめている人。特に、結婚相手として恋しく思っている異性。
いっ‐かん【一竿】
1本のさお。特に、釣りざお。