いぬ【犬/狗】
[名] 1 食肉目イヌ科の哺乳類。嗅覚・聴覚が鋭く、古くから猟犬・番犬・牧畜犬などとして家畜化。多くの品種がつくられ、大きさや体形、毛色などはさまざま。警察犬・軍用犬・盲導犬・競走犬・愛玩犬な...
え‐の‐こ【犬子/犬児/狗】
子犬。えのころ。「白い—の走り出でたるをとらんとて」〈平家・一二〉
えのこ‐ろ【犬子/犬児/狗】
「えのこ」に同じ。「折ふし—一疋(ぴき)来るをとらへて抱き」〈咄・きのふはけふ・下〉
からす‐てんぐ【烏天狗】
烏のくちばしのような口つきをしているという小天狗。→天狗(てんぐ)
く【狗】
[音]ク(呉) [訓]いぬ 1 イヌ。「狗肉/良狗」 2 卑しいもの。「狗盗/走狗」 [難読]狗母魚(えそ)・狗尾草(えのころぐさ)
くらま‐てんぐ【鞍馬天狗】
昔、鞍馬の僧正谷(そうじょうがたに)に住んでいたという天狗。 [補説]作品名別項。→鞍馬天狗
くらまてんぐ【鞍馬天狗】
謡曲。五番目物。鞍馬山の大天狗が源氏再興を目ざす牛若丸に兵法を授け、将来の助力を約束する。 大仏次郎(おさらぎじろう)の小説。大正13年(1924)から昭和40年(1965)にかけて四十数編...
こ‐てんぐ【小天狗】
小さい天狗。武芸に秀でた若者のたとえ。「剣道界の—」
このは‐てんぐ【木の葉天狗】
1 威力のない小さい天狗。こっぱてんぐ。「いかに—たち、疾(と)う疾う出でられ候へ」〈謡・鞍馬天狗〉 2 風に舞い散る木の葉を、空を自在に飛び回る天狗にたとえた語。「時雨にも化くるは—かな」〈鷹...
そうか‐の‐いぬ【喪家の狗】
《「孔子家語」困誓から》不幸のあった家で、家人が悲しみのあまりえさをやるのを忘れ、元気のなくなった犬。転じて、ひどくやつれて元気のない人。一説に、宿なしになった犬の意とも。