しょう【象】
1 かたち。ありさま。「満目凡て大陸の—を示す」〈独歩・愛弟通信〉 2 易(えき)に表れた形。占形(うらかた)。
しん‐こう【進航】
[名](スル)船舶が進んで行くこと。「薄暮沖合に向けて—し」〈独歩・愛弟通信〉
しん‐りん【深林】
樹木の生い茂った奥深い林。「露国の詩人は曽て—の中に坐して、死の影の我に迫るを覚えたと言ったが」〈独歩・空知川の岸辺〉
じ‐か【自家】
1 自分の家。 2 自分。自分自身。「まず—の所信を吐くべしだ」〈独歩・牛肉と馬鈴薯〉
じっ‐てい【実体】
[名・形動]まじめで正直なこと。また、そのさま。実直。「見たところ—な感心な青年(わかもの)であった」〈独歩・正直者〉
じょう‐さい【乗載】
[名](スル)車や船などに人や貨物を積み込むこと。「軍兵を—したる三艘のボート」〈独歩・愛弟通信〉
じょう‐そう【情想】
感情と思想。「一詩歌現われて此際の—を詠じ」〈独歩・独歩吟〉
じょじょうし【抒情詩】
国木田独歩、田山花袋、柳田国男、宮崎湖処子(こしょし)、太田玉茗が合同で出版した詩集。明治30年(1897)刊。
じん‐えい【人影】
人の影。人の姿。ひとかげ。「一路—なし、独り歩み黙思口吟し」〈独歩・武蔵野〉
じん‐せい【人声】
人の声。ひとごえ。「四囲は寂然として—を聞かない」〈独歩・小春〉