かん‐い【敢為】
物事を困難に屈しないでやり通すこと。敢行。「勇猛心というよりか、—の気象と言った方が可(よ)かろう」〈独歩・非凡なる凡人〉
かん‐し【瞰視】
[名](スル)見下ろすこと。俯瞰(ふかん)。「四方の群山を脚下に—す」〈独歩・欺かざるの記〉
かん‐ぜん【歓然】
[ト・タル][文][形動タリ]喜ぶさま。「二郎は—として笑い」〈独歩・おとづれ〉
がまん‐づよ・い【我慢強い】
[形][文]がまんづよ・し[ク] 1 忍耐力がある。辛抱強い。「—・い子供」 2 我(が)を張る気持ちが強い。「いかに—・い自分も自分の方が佳いとは言えなかった」〈独歩・画の悲み〉
きゃん【侠】
[名・形動]《唐音》 1 「おきゃん」に同じ。「お梅は—な声で」〈独歩・郊外〉 2 勇み肌でいきなさま。また、そのような人。「—のおみさん、通のぬし」〈洒・軽井茶話〉
きょう‐げき【矯激】
[名・形動]言動などが並はずれて激しいこと。また、そのさま。「—の言を弄して自ら欺き」〈独歩・運命〉
きょう‐こく【郷国】
故郷。ふるさと。「豈(あに)一日とても—恋しからざらんや」〈独歩・愛弟通信〉
きょ‐かつ【虚喝】
[名](スル)虚勢をはっておどかすこと。からおどし。「怒濤、暴風、疾雷、閃雷は自然の—である」〈独歩・空知川の岸辺〉
きょく‐もく【極目】
目のとどく限り。見渡す限り。「—際なき曠原を横ぎり」〈独歩・無窮〉
きょ‐みん【居民】
その土地に住む人。住民。「今は—殆ど逃亡してあらず」〈独歩・愛弟通信〉