たまずさ‐の【玉梓の】
[枕]手紙を梓の木に結びつけて使者に持たせ、妹(いも)のもとへやる意から、「使ひ」「妹」にかかる。「—使ひを見れば逢ひし日思ほゆ」〈万・二〇九〉 「—妹は玉かも」〈万・一四一五〉
たまずさ‐むすび【玉章結び】
⇒吉弥(きちや)結び
たま‐だすき【玉襷】
[名]たすきの美称。「衣の袖に—上げ」〈盛衰記・一八〉 [枕] 1 たすきを項(うなじ)に懸けるところから、「うね」「懸く」にかかる。「—畝傍(うねび)の山の」〈万・二九〉 「—かけず忘れむ...
たま‐だれ【玉垂れ】
《「たますだれ」の音変化》 1 玉で飾ったすだれ。また、すだれの美称。たますだれ。 2 ワサビ・ヤマノイモ・みじん粉・砂糖を合わせて作ったあんを求肥(ぎゅうひ)で巻いた棹物(さおもの)菓子。
たまだれ‐の【玉垂れの/玉簾の】
[枕] 1 玉を「緒(を)」に通して垂れる意から、「を」にかかる。「—越智(をち)の大野の朝露に」〈万・一九四〉 2 御簾(みす)を垂れる意、またその編み目が透く意から、「たれ」「みす」「すける...
玉(たま)散(ち)・る
1 玉となって飛び散る。「—・る汗」「奥山にたぎりて落つる滝つ瀬に—・るばかり物な思ひそ」〈後拾遺・雑六〉 2 刀剣の刃が、すごみを帯びて光りきらめく。「抜けば—・る氷の刃(やいば)」
たま‐つき【玉突き】
1 室内遊戯の一。撞球(どうきゅう)。ビリヤード。 2 《1の球が次々に他の球に当たるところから》追突された車が前方に押し出されて、次々と前の車に追突すること。「—事故」
たま‐つくり【玉作り/玉造り】
玉をつくること。また、その職人。
たまつくり【玉造】
大阪市の天王寺区から中央区の東部にまたがる地名。古代に玉造部が居住した。
たまつくり‐おんせん【玉造温泉】
島根県松江市にある温泉。泉質は塩化物泉・硫酸塩泉で、出雲国風土記にも記される古湯。付近は瑪瑙(めのう)などの産地で、古代玉造部が置かれた。