おう‐がく【王学】
王陽明の説く学問。陽明学。
かくぶつ‐ちち【格物致知】
物の道理を窮め、知的判断力を高める意で、理想的な政治を行うための基本的条件、モットー。 [補説]「礼記」大学の「致知在格物」の意味を、朱子は「知を致すは物に格(至)るに在り」と事物の理に至ること...
がく‐し【学士】
1 大学などの卒業者に与えられる学位。 2 学問をする人。学者。「開師、三宅石庵は王陽明の風な—ぢゃが」〈胆大小心録〉 3 律令制で、皇太子に経書を講じた東宮(とうぐう)坊の職員。東宮学士。「東...
山中(さんちゅう)の賊(ぞく)を破(やぶ)るは易(やす)く心中(しんちゅう)の賊(ぞく)を破(やぶ)るは難(かた)し
《王陽明「与楊仕徳薛尚誠書」から》山中に立てこもっている賊を討伐するのはやさしいが、心の中の邪念に打ち勝つことはむずかしい。自分の心を律することは困難であるというたとえ。
しげん‐きょう【四言教】
中国、明の王陽明が弟子に授けた4句の教訓。「善無く悪無きは心の体、善あり悪あるは意の動、善を知り悪を知るはこれ良知、善をなし悪を去るはこれ格物」をいう。
しん‐がく【心学】
1 心を修練し、その能力と主体性を重視する学問。宋の陸九淵(りくきゅうえん)や明(みん)の王陽明の学問。 2 江戸中期、京都の石田梅岩(いしだばいがん)が唱えた平易な実践道徳の教え。神道・儒教・...
じじょう‐まれん【事上磨錬】
王陽明が修行について説いた語。観念的に考えるだけでなく、実際行動の中で知識を磨き、人格を錬成すること。
ちこうごういつ‐せつ【知行合一説】
中国の王陽明が唱えた学説。朱熹(しゅき)の先知後行説に対して、知識や認識は必ず実行を予想しているものであり、知って行わないのは真に知っているのではないとし、知(真の認識)と行(道徳的実践)とは表...
ち‐りょうち【致良知】
良知を最大限に発揮させること。良知はもと孟子の唱えたもので、王陽明はこれを陽明学の根本的な指針とした。→良知
でんしゅうろく【伝習録】
中国明代の王陽明の語録。3巻(うち中巻は書簡集)。上巻は1518年刊。中・下巻は死後の編。王陽明の思想・人間性を知る基本的な書物。