きょう‐づか【経塚】
経文を経筒・経箱に入れて埋めた塚。後世まで教法を伝えようとし、また追善供養や現世利益(げんぜりやく)などを目的に平安中期から近世にかけて行われた。仏具などを添えることが多く、経石・瓦経なども埋めた。
ぜんしん‐きょう【全真教】
中国、金代の王重陽が始めた道教の一派。既成道教が説く迷信的な現世利益を排除し、内面的な修錬を重視した。3代教主の丘処機(長春真人)のとき、元朝の尊信を受け、華北全域に広まったが、元朝滅亡後は衰えた。
どう‐きょう【道教】
中国、古代の民間信仰を基盤とし、不老長生・現世利益を主たる目的として自然発生的に生まれた宗教。のち、仏教への対抗上、神仙説など道家の思想、および仏教の教理儀礼が取り入れられた。5世紀前半、北魏の...
やくし‐きょう【薬師経】
大乗経典。梵本は現存しないが漢訳に5種あったという。ふつう唐の玄奘(げんじょう)訳「薬師瑠璃光(るりこう)如来本願功徳経」1巻をさす。現世利益(げんせりやく)を説き、薬師仏の功徳を強調したもの。