い‐こく【異国】
外国。異邦。とつくに。「—の土となる」
いこくけいご‐ばんやく【異国警固番役】
鎌倉時代の御家人役の一。文永8年(1271)以後、元の来襲に備えた北九州沿岸防備の軍役。九州の御家人に対して鎌倉大番役・京都大番役を免除する代わりに課した。異国警固役。
いこく‐しゅみ【異国趣味】
1 外国の風物にあこがれ、そこから感じられる趣を好むこと。 2 外国の人物・事象に取材して、芸術的効果を上げる手法。エキゾチシズム。
いこく‐じょうちょ【異国情緒】
《「いこくじょうしょ」の慣用読み》「異国情調」に同じ。「—を味わう」
いこく‐じょうちょう【異国情調】
外国の風物がつくり出す雰囲気。異国情緒。 [補説]昭和前期まで「異国情調」が、昭和後期からは「異国情緒」が一般に使われだした。
いこく‐じん【異国人】
外国人。異邦人。
いこくせんうちはらい‐れい【異国船打払令】
江戸幕府が文政8年(1825)に出した外国船追放令。ロシア・イギリス船の来航の増加に対し、理由に関係なく外国船を打ち払えと命じた。天保13年(1842)廃止。無二念(むにねん)打払令。
いこくのかおり【異国の香】
大手拓次による訳詩集。昭和16年(1941)、訳者の没後に刊行。ボードレールの「亡霊」「異国のにほひ」、タゴールの「蛍」などを収録。
いこく‐ばり【異国張り】
安政のころ、長崎から広まった洗い張りの方法。西洋の洗濯法を取り入れたもの。
こと‐くに【異国】
1 ほかの国。別の国。他国。異郷。「おのが国にはあらで、—に田を作りけるが」〈宇治拾遺・四〉 2 外国。とつくに。「広く—の事を知らぬ女のためとなむ覚ゆる」〈源・常夏〉