おぼろ‐ぞめ【朧染(め)】
染め色の名。着物の裾を薄く、上のほうへだんだん濃くぼかして染めたもの。江戸前期、寛文(1661〜1673)のころ、京都の紺屋新右衛門が始めたという。
おめし‐もの【御召(し)物】
着る人を敬って、その着物をいう語。「—が汚れます」
おもて‐みごろ【表身頃】
袷(あわせ)・綿入れなど裏がある着物の、表に出るほうの身頃。⇔裏身頃。
おり‐かえし【折(り)返し】
[名] 1 着物などを折って二重にすること。また、その部分や折り目。「ズボンの—」 2 ある地点から引き返すこと。また、その地点。折り返し点。 3 全体の中間を過ぎること。前半が終わり、後半に...
おん‐ぽう【縕袍】
《「おんぼう」とも》綿入れ。どてら。ぬのこ。また転じて、粗末な着物。わんぼう。「破れたる—を着て母に逢ひ」〈柳多留・一〇〉
かい‐どり【掻取】
1 着物の裾が地に引かないように、褄(つま)や裾を引き上げること。 2 《1のようにして着用するところから》打掛小袖(うちかけこそで)。近世の慣例として、武家の婦人用を打掛、公家の婦人用を掻取という。
かいどり‐すがた【掻取姿】
歩きやすいように着物の褄(つま)をつまみ上げた姿。「物も着あへず抱き持ち、ひきしろひて逃ぐる、—のうしろ手」〈徒然・一七五〉
かい‐ど・る【掻い取る】
[動ラ五(四)] 1 着物の裾や褄(つま)を手で引き上げる。「半纏の裾を—・り」〈鏡花・婦系図〉 2 要点をあげて示す。かいつまむ。「人の気みじかくなりて、何事をも—・りていふなり」〈色道大鏡・一〉
かえ‐ぎ【替(え)着】
着替えの着物。着替え。
かかえ‐おび【抱え帯】
1 和装で、着物の裾をたくしあげた時に用いた帯で、現在では花嫁の帯の下部にそえて締める、幅の狭いくけ縫いにした帯。 2 しごき帯。からげ帯。