あくりょう【悪霊】
《原題、(ロシア)Besï》ドストエフスキーの長編小説。1870〜1872年に発表。無神論的革命思想に憑(つ)かれた人々の破滅を描く。
いけ‐くち【いけ口】
《「いけ」は接頭語》人の物言いをののしっていう語。「そ奴を帰して—叩(たた)かれては、此方(こち)とらが身の破滅」〈浄・河原達引〉
いだいなるギャツビー【偉大なるギャツビー】
《原題The Great Gatsby》フィッツジェラルドの小説。1925年刊。第一次大戦後の米国を舞台に、青年富豪ギャツビーの栄光と破滅を、隣家の青年ニックの視点で描く。別邦題「華麗なるギャツ...
イヤゴー【Iago】
シェークスピアの悲劇「オセロ」に登場する人物。副官に登用されなかったことを恨んで、上官の将軍オセロを破滅させる。ずるくて冷酷な悪漢の典型とされる。イアーゴ。
うんめい‐げき【運命劇】
1 個人の意志と運命の力との争い、あるいは運命に翻弄される人生の姿を主題とした演劇または劇文学。多くは主人公を破滅させ、悲惨な形で終わる。運命悲劇。 2 19世紀前半、ドイツ‐ロマン派作家によっ...
え‐こう【壊劫】
仏語。四劫(しこう)の第三。世界が破滅する時期。
エスカトロジー【eschatology】
キリスト教神学で、終末論。世界の窮極的破滅、最後の審判、人類の復活など人間と世界の終末についての思想。
猿猴(えんこう)が月(つき)を取(と)る
《「僧祇律」七の、猿が井戸に映った月を取ろうとして水におぼれたという故事から》身分不相応な大望を抱いて破滅することのたとえ。猿猴捉月(そくげつ)。猿猴が月。猿猴が月に愛をなす。
おんなけいず【婦系図】
泉鏡花の小説。明治40年(1907)発表。芸者お蔦(つた)と別れさせられた早瀬主税(はやせちから)は、恩師の敵である河野一家を破滅させてみずからも毒を飲む。劇化され、新派名狂言の一つとなった。
カタストロフィ【catastrophe】
《「カタストロフ」とも》 1 突然の大変動。大きな破滅。 2 劇や小説などの悲劇的な結末。破局。 3 演劇で、大詰め。