やなぎ‐らん【柳蘭】
アカバナ科の多年草。高原の日当たりのよい地に群生し、高さ約1.5メートルに達する。茎は直立し、枝分かれしない。葉は柳に似て細長く、互生。夏、茎の上部に紅紫色の4弁花を総状につけ、横向きに開く。
やのね‐かいがらむし【矢の根貝殻虫】
マルカイガラムシ科の昆虫。全体に鏃(やじり)形をし、雌は約3ミリ、濃褐色で縁が灰白色。雄はその半分ほどの大きさで白色。幼虫・成虫ともミカンの葉や果実の汁を吸う害虫。中国の原産。
やはず‐そう【矢筈草】
マメ科の一年草。草地などに生え、高さ10〜30センチ、多くの枝を出す。葉は3枚の長卵形の小葉からなる複葉。小葉をちぎると、側脈に沿ってV字形に裂ける。8、9月ごろ、淡紅色の蝶形の小花が咲く。牧草...
やはず‐はんのき【矢筈榛の木】
カバノキ科の落葉小高木。本州の中北部の山地に自生。樹皮は黒灰色。葉は倒卵形で先がくぼみ、矢筈形をしている。春に花をつけ、雄花穂は垂れ、雌花穂は楕円形。実は褐色に熟す。
やぶ‐いぬ【藪犬】
イヌ科の哺乳類。体長60〜70センチ、尾長12〜14センチ。毛色は黄褐色で、四肢と後半身は黒褐色。耳は丸く小さい。中米から南米にかけて分布。水辺に近い茂みに群れをつくり生息する。ブッシュドッグ。
やぶ‐か【藪蚊/豹脚蚊】
双翅(そうし)目カ科ヤブカ属の昆虫の総称。樹陰にすみ、体は黒茶色で白い縞がある。日中活動し、人の血を吸う。デング熱などを媒介するものもある。ヒトスジシマカ・トウゴウヤブカなど。しまか。《季 夏》...
やぶ‐かんぞう【藪萱草】
ススキノキ科の多年草。野原にみられ、高さ約1メートル。葉は2列に重なり合って出て、幅広い線形。夏、花茎を伸ばし、黄赤色の八重咲きの花を数個つける。実はできない。若葉は食用。わすれぐさ。
やぶ‐がらし【藪枯】
ブドウ科の蔓性(つるせい)の多年草。空き地などに生え、よく伸びて分枝し、巻きひげがあり、他の植物を覆って枯らすことがある。葉は卵形の5枚の小葉からなる鳥足状の複葉で、互生。夏、淡緑色の小花を多数...
やぶ‐きり【藪螽蟖】
キリギリス科の昆虫。体長約3.5センチ。体は頑丈で緑色、背面がやや褐色を帯びる。キリギリスに似るが、前翅(まえばね)は長い。成虫は夏に現れ、高木の上にすみ、雄はシュルルルと鳴く。
やぶ‐こうじ【藪柑子】
サクラソウ科の常緑小低木。低い山地の林内に生え、高さ約15センチ。葉は長楕円形で先がとがり、質は厚くてつやがある。夏、数個の白い小花を下向きにつけ、冬に赤い実を結ぶ。鉢植えなどにし、正月の飾りに...