たて‐まえ【立前/建前】
1 原則として立てている方針。表向きの考え。「—と本音」「—を崩す」 2 行商人や大道商人が商品を売るときの口上。売り声。「さあさあこれからがこちの商売…、ああこりゃ—どころぢゃない」〈浄・歌祭文〉
たて‐まだ・す【立て遣す/奉遣す】
[動サ四]使いや物などを差し上げる。「天皇崩(かむあが)りましたりと聞きて弔使(とぶらひ)を—・せり」〈皇極紀〉 [動サ下二]に同じ。一説に、さしあげさせるの意かとも。「まぼりもの—・せむ...
たて‐まわ・す【立(て)回す/建(て)回す】
[動サ五(四)]ぐるっと取り巻くように立てる。たてめぐらす。「裾の方には金屏風が—・してある」〈漱石・満韓ところどころ〉
たて‐みつ【立て褌】
相撲のまわしで、股間(こかん)を通る立て帯となっている部分。相手の前たてみつを取ることは禁じ手。
たて‐もの【立(て)物】
1 兜(かぶと)の鉢につける飾り金物。前立・後立(うしろだて)・脇立(わきだて)・頭立(ずだて)などがある。 2 能楽で、女神・天人などの役が用いる天冠(てんかん)に立てる飾り物。 3 埴輪(は...
たて‐やくしゃ【立役者】
1 芝居の一座で中心になる役者。立者(たてもの)。立役。 2 物事の中心となって重要な役割を果たす人。「軍縮会議の—」
たて‐やま【立て山】
狩猟・伐採などを禁じた山。とめ山。
たてり‐あきない【立てり商ひ】
米市で手元に米の現物がなく、思惑だけで売買すること。空米(くうまい)相場。「北浜の米市は…一刻の間に、五万貫目の—もあることなり」〈浮・永代蔵・一〉
た・てる【立てる】
[動タ下一][文]た・つ[タ下二] 1 ある場所にものを縦にして位置させる。 ㋐起き立った状態にする。「書棚に本を—・てる」 ㋑長いものを直立させて据える。「煙突を—・てる」「屏風(びょうぶ)を...
たて‐わけ【立て分け】
ことのいわれ。理由。すじみち。「若き衆其の—を知らねば」〈甲陽軍鑑・四〇〉