とき‐の‐ふだ【時の簡】
平安時代、宮中の清涼殿の殿上(てんじょう)の間(ま)の小庭に立てて、時刻を示した札。時刻ごとに雑事に当たる内豎(ないじゅ)が立て替えた。
にっきゅう‐の‐ふだ【日給の簡】
日給2の確認のために殿上(てんじょう)の間の西北の壁に立てかけた札。殿上人(てんじょうびと)の官位姓名を記し、出仕者は自分の名の下に日付を記した紙片、すなわち放ち紙をはった。仙籍。ひだまいのふだ。
にょうぼう‐の‐ふだ【女房の簡】
日給の簡(ふだ)の一。宮中で、清涼殿の台盤所の御倚子と唐櫃(からびつ)との間に立て、女房の出勤日を記録した。
はん‐かん【繁簡】
繁雑と簡略。事細かいことと大まかなこと。「—よろしきを得ない文章」
ひさし‐の‐ふだ【廂の簡】
鎌倉幕府で、小侍所(こざむらいどころ)に属した番衆のうち、将軍に親しく近づくことを許された者の姓名を記して廂の御所に掛けておいたふだ。
ひだまい‐の‐ふだ【日給の簡】
「にっきゅうのふだ」に同じ。「御前なる—に、内侍の督になすよしかかせ給ひて」〈宇津保・内侍督〉
ふだ【札/簡】
《「ふみいた(文板)」の音変化》 1 目的とする内容などを簡単に書いて、人に示したり渡したりする紙片や木片。「遊泳禁止の—を立てる」「質—」 2 神仏の守り札。「魔除けの—」→御札(おふだ) 3...
ふみた【札/簡】
《「ふみいた(文板)」の音変化》ふだ。「広さ一尺許(ばか)りの板の—あり」〈霊異記・下〉
ふ‐りょうけん【不料簡/不了見】
[名・形動]考え方や心構えがよくないこと。また、そのさま。「—を起こす」「—に秘密を漏らす」
へん‐かん【片簡】
文書の切れはし。また、ちょっとした書き物。断簡。