はな‐だいこん【花大根】
1 アブラナ科の多年草。高さ40〜90センチ。長楕円形の葉が互生する。5、6月ごろ、淡紫色の4弁花を総状につけ、香りを放つ。アジア北西部・ヨーロッパの原産で、明治初年に渡来。 2 ショカツサイの別名。
はな‐なでしこ【花撫子】
1 襲(かさね)の色目の名。表は紫、裏は紅。夏に用いる。 2 シラヒゲソウの別名。
はな‐にら【花韮】
1 ヒガンバナ科の多年草。細長い葉が束になって出る。春、花茎の先に、紫色を帯びた白い6弁花を上向きに開く。傷つけるとニラの匂いがする。アルゼンチンの原産で、観賞用。ブローディア。 2 ニラのつぼ...
はな‐の‐かお【花の顔】
1 咲いている花の姿。「昨日見し—とて今朝見れば寝てこそ更に色まさりけれ」〈後撰・春下〉 2 「はなのかんばせ」に同じ。「奥山の松のとぼそをまれにあけてまだ見ぬ—を見るかな」〈源・若紫〉
はな‐もつやく【花没薬】
東南アジアに産するコックスラッカというカイガラムシの一種が分泌する樹脂状のもの。赤紫系の染料や臙脂(えんじ)の原料。
はね‐だすき【撥ね襷】
歌舞伎で、荒事(あらごと)の扮装に用いる紅白・紫白の太い襷。芯(しん)に針金を入れ、結び目の輪や先端がぴんと張るようになっている。
は‐ぼたん【葉牡丹】
アブラナ科の越年草。キャベツを観賞用に改良したもので、葉は結球せず、冬に白・黄・紫・紫紅・淡紅色などになる。《季 冬》「—に雪のあがりし日ざしかな/万太郎」
はま‐あざみ【浜薊】
キク科の多年草。暖地の海岸の砂地に自生。高さ約40センチ。葉は肉厚で深裂し、縁にとげがある。7〜9月、紅紫色の頭状花をつける。ごぼう状の根と、葉は食用。ごぼうあざみ。
はま‐うつぼ【浜靫】
ハマウツボ科の一年生の寄生植物。海岸の砂地でカワラヨモギの根に寄生し、高さ10〜20センチ。太い黄褐色の茎にうろこ状の葉がまばらにつく。5、6月ごろ、茎の上部に、淡紫色の唇形の花を密につける。ハ...
はま‐えんどう【浜豌豆】
マメ科の多年草。海岸の砂地に生え、高さ30〜60センチ。葉は羽状複葉で白色を帯び、先は巻きひげになる。5月ごろ、赤紫色の蝶形の花が咲き、豆果ができる。《季 夏》「はらはらと—に雨来る/虚子」