たん【耽】
[人名用漢字] [音]タン(漢) [訓]ふける 物事に深入りする。ふける。「耽溺(たんでき)・耽読・耽美」
たんきまんろく【耽奇漫録】
江戸後期の考証随筆。20集(20冊)。山崎美成(よししげ)序・跋。文政7〜8年(1824〜1825)成立。美成のほか谷文晁(ぶんちょう)や曲亭馬琴らが、好古・好事の者の会合「耽奇会」に持ち寄った...
たん‐でき【耽溺/酖溺】
[名](スル)一つのことに夢中になって、他を顧みないこと。多く不健全な遊びにおぼれることにいう。「酒色に—する」 [補説]書名別項。→耽溺
たんでき【耽溺】
岩野泡鳴の小説。明治42年(1909)発表。初期自然主義文学の代表作で、主人公の作家田村義雄の愛欲におぼれる生活を描く。
たん‐どく【耽読】
[名](スル)読みふけること。夢中になって読むこと。「深夜まで推理小説を—する」
たん‐び【耽美】
美を最高の価値として、ひたすらその世界に心を傾け陶酔すること。
たんび‐しゅぎ【耽美主義】
美に最上の価値を認め、それを唯一の目的とする、芸術や生活上の立場。19世紀後半、フランス・イギリスを中心に興ったもので、ボードレール・ワイルドなどが代表的。日本では明治末期に森鴎外・上田敏によっ...
たんび‐は【耽美派】
耽美主義を奉じる一派。唯美派。
たん‐めん【耽湎】
酒色にふけること。耽溺(たんでき)。
たん‐らく【耽楽】
[名](スル)楽しみにふけること。また、酒色にふけること。「尽(ことごと)くその書籍を売り、文芸の—を屏絶(へいぜつ)せり」〈中村訳・西国立志編〉