肝(きも)が据(す)わ・る
落ち着いていてめったなことには驚かない。度胸がある。胆(たん)が据わる。「—・った人物」 [補説]「肝が座る」と書くのは誤り。
肝(きも)が小(ちい)さ・い
度量が小さい。度胸がない。
肝(きも)が太(ふと)・い
物に動じない。大胆である。
きも‐き・ゆ【肝消ゆ】
[動ヤ下二]ひどく驚く。「我にもあらぬ気色(けしき)にて、—・えゐ給へり」〈竹取〉
きも‐ごころ【肝心】
《「きもこころ」とも》心。たましい。正気。「—も失せて、防がんとするに力もなく足も立たず」〈徒然・八九〉
きも‐さき【肝先】
胸。また、こころ。「ぐっと—に徹(こた)えたのである」〈紅葉・二人女房〉
きも‐すい【肝吸い】
ウナギの肝を入れてつくった吸い物。
きも‐せい【肝精】
尽力。骨折り。「死なれた母の—で、物も書き、縫ひ針、綿も摘む」〈浄・生玉心中〉
肝精(きもせい)焼(や)・く
世話をやく。骨を折る。「いはれぬ—・かうより、町所家主を頼んで連れて帰りませう」〈浄・薩摩歌〉
きも‐だま【肝玉/肝魂】
《「きもたま」とも》肝と魂。特に、物に動じない精神力。胆力。きもだましい。きもったま。「—が大きい」