あげ‐まく【揚(げ)幕】
1 能舞台で、鏡の間と橋懸かりとの境に掛ける幕。 2 歌舞伎で、花道、時には上手(かみて)・下手(しもて)の出入り口に掛ける幕。紺地に劇場の紋を白抜きにする。
あと‐ざ【後座】
能舞台で、舞台後方の幅3間・奥行き1間半の、横に板を張った部分。
いち‐の‐まつ【一の松】
能舞台で、橋懸かりの前の白洲(しらす)に等間隔に植えられた3本の若松のうち、いちばん舞台寄りの松。要(かなめ)の松。
おくびょう‐ぐち【臆病口】
1 能舞台の、向かって右手側面の奥にある小さな引き戸の出入り口。切り戸口。 2 歌舞伎舞台で、能舞台を模した舞台装置のとき、上手(かみて)奥に作られる出入り口。古くは、上下(かみしも)両方の大臣...
かかり‐の‐まつ【懸(か)りの松】
1 能舞台で、橋懸かりの前の白州に等間隔に植えられた3本の若松のうち、最も揚げ幕に近い松。三の松。 2 蹴鞠(けまり)をする場所の西北隅にある松。
かがみ‐いた【鏡板】
1 壁・天井などに張る、平らで滑らかな一枚板。 2 能舞台の後方正面の羽目板。ふつう、大きく1本の老松を描く。 3 轡(くつわ)の部分の名。はみの両端に付いて馬の口脇をおさえる金具。
かがみ‐の‐ま【鏡の間】
1 能舞台で、橋懸かりの奥の揚げ幕のすぐ内にある板敷きの部屋。姿見鏡を置き、役者は登場直前にここで面(おもて)をつけ、気を統一する。 2 江戸時代、歌舞伎舞台で大臣柱と大臣柱の間の本舞台になると...
かがみ‐の‐まつ【鏡の松】
能舞台で、鏡板(かがみいた)に描かれる老松の絵。奈良春日(かすが)神社の影向(ようごう)の松を写すという。
きにん‐ぐち【貴人口】
1 茶室で貴人用の出入り口。通常2枚の障子を立て、立ったまま出入りできる。→躙(にじ)り口 2 能舞台で、正面に向かって右側の地謡座の奥にある戸口。
きょうげん‐ざ【狂言座】
能舞台で、橋懸かりの付け根の奥の一隅。後見柱の向かって左脇で、間(あい)狂言をつとめる役者が、自分の演技の前後に控える場所。間座(あいざ)。