かんじん‐ぶね【勧進船】
江戸時代、大坂の河口で、勧進比丘尼や浄瑠璃・歌祭文(うたざいもん)を語る人を乗せて、停泊中の船を回った船。
がく‐の‐ふね【楽の船】
中で音楽を演奏して遊んだ船。「例の—ども漕(こ)ぎめぐりて、唐土(もろこし)、高麗(こま)と尽くしたる舞ども、種(くさ)多かり」〈源・紅葉賀〉
がとささぶね【蛾と笹舟】
森荘已池(もりそういち)の小説。昭和18年(1943)発表。同年、「山畠」とあわせ第18回直木賞受賞。
願力(がんりき)の船(ふね)
阿弥陀仏の本願力によって衆生が生死の苦しみから抜け出すことができることを、船が彼岸に導くことにたとえた言葉。弘誓(ぐぜい)の船。
きたまえ‐ぶね【北前船】
近世初期から明治時代にかけて、日本海海運で活躍した北国廻船(ほっこくかいせん)、またそれに使われた北国船(ほっこくぶね)の上方での呼称。近世の中ごろから用いられるようになった、改良型の弁財船をもいう。
きっこう‐ぶね【亀甲船】
1 李朝時代の朝鮮の軍船。矢や敵の侵入を防ぐため、船体上面を厚板で亀甲状に装甲した船。 2 日本の近世前期の小型軍船で1のように装甲したもの。
き‐つりふね【黄釣船】
ツリフネソウ科の一年草。山中の湿地に生え、高さ約50センチ。葉は長楕円形で、互生。夏、葉の付け根から細い柄を出し、数個の黄色い花をつり下げる。《季 秋》
きょ‐しゅう【虚舟】
1 客も積み荷もない舟。からぶね。 2 心に何のわだかまりもないこと。
ぎ‐しゅう【艤舟】
船出の用意をすること。ふなよそい。
ぎょうずい‐ぶね【行水船】
江戸時代、行水する設備を設けた小船。のちには据え風呂や浴室を設け、停泊中の船の人から料金をとって入浴させた。