さん‐らい【三籟】
《「荘子」斉物論の「汝(なんじ)人籟を聞くも未だ地籟を聞かず。汝地籟を聞くも未だ天籟を聞かず」から》天・地・人間の発する三つ響き。天籟・地籟・人籟。
しこた・める
[動マ下一][文]しこた・む[マ下二] 《「しこだめる」とも》 1 たくさんため込む。「へそ繰り銀(がね)を大分—・め」〈浮・万金丹・一〉 2 金品を着服する。「さては—・めたな、わりゃ盗んだな...
し‐じん【至人】
《「荘子」逍遥遊の「至人は己なし」から》十分に道を修めて、その極致に達した人。
鷦鷯(しょうりょう)深林(しんりん)に巣(す)くうも一枝(いっし)に過(す)ぎず
《「荘子」逍遥遊から》ミソサザイは林に巣をつくるが、必要なのはただ1本の枝である。人は自分の分に安んじるべきであるというたとえ。
しょし‐ひゃっか【諸子百家】
中国、春秋戦国時代に現れた多くの思想家およびその学派の総称。儒家(孔子・孟子)・道家(老子・荘子)・墨家(ぼっか)(墨子)・法家(管仲・商鞅(しょうおう))・名家(公孫竜)・兵家(孫子・呉子)・...
じゅん‐きょ【鶉居】
《「荘子」天地から。ウズラの巣は一定していないとされたところから》人の住居の定まらないこと。また、一時的な住まい。
西施(せいし)の顰(ひそ)みに倣(なら)う
《美人の西施が、病気で顔をしかめたところ、それを見た醜女が、自分も顔をしかめれば美しく見えるかと思い、まねをしたという「荘子」天運の故事から》善し悪しも考えずに、人のまねをして物笑いになる。また...
聖人(せいじん)に夢(ゆめ)なし
《「荘子」大宗師から》聖人は悟りの境地にあり、雑念に煩わされないから、安眠することができて夢など見ない。
せい‐ふう【成風】
《郢(えい)の匠石という工人が人の鼻端の土の汚れを取るのに、斧(おの)を振るって風を起こし、汚れを取って鼻を傷つけなかったという「荘子」徐無鬼の故事から》 1 建築物などをりっぱに仕上げること。...
せい‐らく
《「せいりゃく(政略)」の音変化か。近世上方語》 1 探し求めること。また、吟味すること。詮議。「いっきに—して参上わいな」〈滑・膝栗毛・八〉 2 工面(くめん)。調達。「お金の—した上で」〈伎...