すが‐ぬ・く【菅貫く/菅抜く】
[動カ四]夏越(なご)しの祓(はらえ)のために菅貫(すがぬき)をくぐる。また、菅貫を首にかける。「ちとせまで人なからめや六月(みなづき)の三たび—・き祈るみそぎに」〈堀河百首〉
すがのね‐の【菅の根の】
[枕] 1 スゲの根は長く伸びて分かれ乱れるところから、「ながき」「乱る」にかかる。「—長き春日(はるひ)を恋ひ渡るかも」〈万・一九二一〉 2 「ね」の同音から、「ねもころ」にかかる。「—ねもこ...
すが‐まくら【菅枕】
スゲを束ねて作った枕。「足柄(あしがり)のままの小菅の—あぜかまかさむ児(こ)ろせ手枕(たまくら)」〈万・三三六九〉
すが‐みの【菅蓑】
スゲの葉で編んだ蓑。すげみの。「木曽の檜笠(ひのきがさ)、越(こし)の—ばかり」〈幻住庵記〉
すが‐むしろ【菅筵】
スゲで編んだむしろ。すがたたみ。「心を友と—の、思ひをのぶるばかりなり」〈謡・高砂〉
すが‐も【菅藻】
1 アマモ科の多年草。海岸の岩礁に生える。葉は細長く、長さ約1メートルになる。雌雄異株。春から夏にかけて花をつける。 2 川藻の一種というが、未詳。「宇治川に生ふる—を川速み取らず来にけりつとに...
すが‐わら【菅原】
スゲの生えている野原。すげはら。「ま玉つく越(をち)の—われ刈らず人の刈らまく惜しき—」〈万・一三四一〉
すがわら【菅原】
姓氏の一。もと土師(はじ)氏。古人(ふるひと)のとき、菅原と改めた。文章家として代々学者を輩出。道真は右大臣に進んだ。中世には、高辻・五条・東坊城・唐橋などの諸家に分かれた。 [補説]「菅原」姓...
すがわらでんじゅてならいかがみ【菅原伝授手習鑑】
浄瑠璃。時代物。五段。竹田出雲・並木千柳(宗輔(そうすけ))・三好松洛(みよししょうらく)・竹田小出雲合作。延享3年(1746)大坂竹本座初演。菅原道真の事跡に、三つ子の兄弟梅王丸・松王丸・桜丸...
すげ【菅】
カヤツリグサ科スゲ属の多年草の総称。至る所に生え、カサスゲ・マスクサ・コウボウムギ・カンスゲなど日本には約200種ある。茎は三角柱で節はない。葉は線形で、根生。葉の間から茎を直立させ、小穂をつけ...