くず‐かずら【葛/葛蔓】
[名]クズの別名。
[枕] 1 クズの葉が風に裏返るところから、「うら」「うらみ」などにかかる。「秋はつる三室(みむろ)の山の—恨みしほどの言の葉もなし」〈新葉・恋五〉 2 クズのつるを繰る...
こ‐づる【小蔓/小釣】
小さな蔓草模様を織り出した金襴(きんらん)。初めは中国から輸入したが、のちには京都の西陣で織るようになった。「時代わたりの柿地の—」〈浮・永代蔵・三〉
ごき‐づる【御器蔓/合器蔓】
ウリ科の蔓性(つるせい)の一年草。暖地の水辺に生え、茎は長さ約2メートルになり、巻きひげで他に絡みつく。葉は三角形で先が長くとがる。秋、黄色い小花を多数開く。実は緑色の卵形で、熟すと上半分がふた...
ごとう‐づる【後藤蔓】
ツルデマリの別名。
たま‐かずら【玉葛/玉蔓】
[名]つる草の美称。「—はふ木あまたになりぬれば絶えぬ心のうれしげもなし」〈伊勢・一一八〉
[枕]つるがのび広がるところから、「長し」「延(は)ふ」「繰る」「絶えず」などにかかる。「—延へて...
つら【蔓】
つる(蔓)の古名。「定めなくなるなる瓜の—見ても立ちやよりこむこまのすき者」〈拾遺・雑下〉
つる【蔓】
1 植物の茎で、それ自体では立たず、長く伸びて他の物に巻きついたりよじ登ったりするもの。また、ブドウなどの巻きひげ。 2 眼鏡の耳にかける部分。 3 てがかり。てづる。「なにか金の—を見つけたの...
て‐づる【手蔓】
1 頼りにすることのできる特別の関係。つて。縁故。「就職の—を求める」 2 てがかり。糸口。「事件解決の—をつかむ」
てづる‐もづる【手蔓藻蔓】
クモヒトデ綱テヅルモヅル科の棘皮(きょくひ)動物の総称。中央の盤から出る5本の腕がいくつにも分枝し、絡まった蔓のようになる。北太平洋の深海に分布。オキノテヅルモヅルなど。
はりがね‐かずら【針金葛/針金蔓】
ツツジ科の常緑小低木。本州中部以北の針葉樹林内に自生。針金状の茎が地をはい、卵形の小さい葉が互生する。7、8月ごろ、白い壺状の小花が下向きに開き、白い実を結ぶ。