さつま‐がすり【薩摩絣】
紺地に白の絣模様を織り出した平織りの木綿布。染め色の堅牢さが有名。もと琉球で織られ、薩摩を経て売り出された。
さつま‐ガラス【薩摩ガラス】
江戸末期に薩摩藩で製作されたガラス。紅ビードロとよばれる色ガラスや、カットして模様を表す薩摩切り子などがある。
さつま‐ぐろ【薩摩黒】
薩摩地方から産する黒い石。那智黒(なちぐろ)の代わりに盆石として用いられる。
さつま‐げた【薩摩下駄】
駒下駄に似た形で、台の幅が広く、白い太めの緒をすげた男性用の下駄。多く杉材で作る。
さつま‐こくぶ【薩摩国府】
鹿児島県国分地方から産する上質のタバコ。
さつま‐ごよみ【薩摩暦】
江戸時代、薩摩藩で特に暦編集の役人を置いて作らせ、領内だけに用いられた暦。
さつまじしょ【薩摩辞書】
英和辞書。薩摩藩学生高橋新吉・前田正穀共編「改正増補和訳英辞書」の通称。明治2年(1869)刊。開成所の「英和対訳袖珍辞書」の改正増補版をもとに、見出し語に片仮名で発音を示したもの。上海で印刷。
さつま‐じょうふ【薩摩上布】
沖縄県宮古・八重山の諸島に産する上質の麻織物。苧麻(ちょま)を手紡ぎにして織ったもの。もと琉球からの貢納物で、薩摩藩が販売した。
さつま‐じる【薩摩汁】
鶏肉・豚肉・大根・ごぼう・里芋・こんにゃくなどを煮込んだ味噌汁またはすまし汁。鹿児島の郷土料理で全国に広まった。《季 冬》
さつま‐すぎ【薩摩杉】
屋久杉(やくすぎ)の別名。