ゆき‐はな・る【行き離る】
[動ラ下二]離れてゆく。はなればなれになる。「生ける世に—・れ、隔たるべき中の契りとは思ひかけず」〈源・若菜上〉
ゆき‐はばか・る【行き憚る】
[動ラ四]行くのを遠慮する。行きかねる。「み吉野の高城(たかき)の山に白雲は—・りてたなびけり見ゆ」〈万・三五三〉
ゆき‐ば【行(き)場】
行くべき場所。いきば。「自分の—がどこにもない」「—のない怒り」
ゆき‐ふ・る【行き触る】
[動ラ下二]途中で行き会う。行きずりに接触する。「草枕旅行く人も—・ればにほひぬべくも咲ける萩かも」〈万・一五三二〉 [補説]引用例を四段活用とみて、「行きふらば」とよむこともある。
ゆき‐ぶり【行き触り】
途中で行き会うこと。ゆきずり。「玉桙(ほこ)の道—に思はぬに妹(いも)を相見て恋ふるころかも」〈万・二六〇五〉
ゆき‐ぶれ【行き触れ】
1 行ってそれに触れること。 2 触穢(しょくえ)の一。死者などのけがれに触れ、自分もけがれること。いきぶれ。
ゆき‐まよ・う【行(き)迷う】
[動ワ五(ハ四)]行く道に迷う。「日暮れの山中で—・う」
ゆき‐みち【行(き)道/行き路】
1 行くときの道。行きの道。往路。 2 行くべき道。ゆくての道。 3 費やしたものの行く先。使い道。「宝の行方知れてはあれど金子(きんす)の—」〈人・梅児誉美・四〉
ゆき・みる【行き廻る】
[動マ上一]行ってあちこちめぐる。行きめぐる。「明日香川—・みる岡の秋萩は今日降る雨に散りか過ぎなむ」〈万・一五五七〉
ゆき‐むか・う【行き向かふ】
[動ハ四] 1 年月が経過しては、またやってくる。次々と過ぎてまたやってくる。「—・ふ年の緒長く仕へ来し」〈万・三三二四〉 2 出かけて行く。出向く。「かの粟田口の宮に—・ひて」〈今昔・三一・一...