のけ‐くび【仰け領】
「抜き衣紋(えもん)」に同じ。「衣(きぬ)の背縫ひ、肩によせて着たる。また、—したる」〈枕・一〇九〉
のし‐ひとえ【伸し単衣】
糊(のり)をつけ、火熨斗(ひのし)をかけて張った練り絹の薄い単衣。「—も同じく透きたれど」〈能因本枕・三二〇〉
のし‐め【熨斗目】
1 練貫(ねりぬき)の平織り地。また、これで仕立てた腰替わりの小袖。腰のあたりに多くは筋や格子を織り出したもので、江戸時代、武士が礼装の大紋や麻裃(あさがみしも)の下に着用した。現在は宮参り・七...
の‐ふく【野服】
遠出・旅行などのとき着用した衣服。野袴(のばかま)・打裂羽織(ぶっさきばおり)などの類。
の‐むし【野虫/蠹】
1 衣魚(しみ)の別名。「—が本を食う」〈漱石・坑夫〉 2 キクイムシの古名。〈和名抄〉
のら‐がらす【野良烏】
1 ねぐらのない烏。「—、うかれがらすの浮き名も消えて」〈鶉衣・鴉箴〉 2 たえずそこに出入りして事情に通じている者。「くけん阿波座の—、月夜はなほか闇の夜も」〈浄・淀鯉〉
のら‐ぎ【野良着】
野良仕事で着る衣服。
のりかい‐もの【糊かひ物】
糊をつけてこわばらせた布や衣類。「—が干上(ひあが)ろがな」〈浄・宵庚申〉
のり‐け【糊気】
糊を含んでいる感じ。「—のないよれよれの浴衣」
のり‐の‐ころも【法の衣】
出家した人の着る衣服。法衣(ほうえ)。「同じ年契りしあれば君が着る—をたちおくれめや」〈千載・雑中〉